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ここにはたしか!
♯001 三番、アリス、モア

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♯001 三番、アリス、モア

はじめまして、多田洋一です。本に関わる仕事をしていて、町田市在住。外道を生で見たことがあり、高校を卒業した頃にサザンオールスターズが流行り始めました。ご縁があって、町田の昔話を書くことになりました。

小田急線「町田」駅東口の踏切を渡り、POPビル裏の三角地帯、住所でいうと森野1丁目かな。西口ターミナルでなく、ずっとここ(町田街道発)の神奈中バスを利用している私にとって、このあたりはなじみの深い場所。POPが緑屋だった時代にはビル内でボウリングをしたり、町田質店の隣の釣堀にいったり...喫茶店やレコード/楽器店もあって、線路の向こう(壱番街やパークアベニュー)に行かなくても、けっこう楽しく過ごせました。

最近は行列を見ることも多いラーメン激戦区、のようですが、中高生の頃の私にとって、このへんでラーメンといえば、もう「三番」一択。いまや絶滅危惧の「町のふつうの中華屋さん」で、最初に食べたときは、たしか一杯180円だったような。最後に食べたときも、300円したかどうか。

おいしかった、という思い出はないです。でもまずくもなかった。ちょっと麺が柔らかくて、途中で胡椒や辣油を足したくなるような。とにかく学生時代はいつも腹が減っていたので、学校の帰りは毎日のように三番。他のメニューもあったけれど、あれこれ悩まず一番安いラーメンを水を飲むように腹に納め、それから、ラーメンより高いコーヒーを飲みにいってくつろぐ、と。
もう記憶が曖昧なのですが、いまはイタリアンのお店がある付近。町田街道沿いに蕎麦屋があり、喫茶店「アリス」(いまは「バード」)の角を曲がると、かつて私がアルバイトをしていた貸レコード屋「たいむ」があって、もうちょっと進んだところの右側。駐車場になっているところ、かな? ちなみに、この道をさらに進んで、下り坂になり始めるあたりには、かつて「モア」というラブホがありました。「今日軽モアしてく?」と、勇敢な言葉で女子を誘っていた友人がいたような記憶が...。

こんな時代なので《町田/三番/中華屋》で軽く検索してみると、某巨大掲示板の「まちBBS」アーカイブには「鬼無里」などとともに、名前はちらほら。もしなにか詳しい情報をお持ちの方がいましたら、ぜひ教えてください~

※外道=日本語ロックバンドのレジェンド。1974年の町田市民音楽祭に出演。警察署隣の特設ステージで過激なライブを繰り広げて話題になった。田原総一朗氏プロデュースのドキュメンタリー番組「新若者考~シラケの季節をぶっとばせ~」で当時のバンドの人気ぶりがうかがえる。

【プロフィール】
多田洋一(ただ・よういち)
フリーランスのライター&編集者。雑誌での取材や映画/テレビドラマのノベライズ等。2010年より年1回、個人主宰の文芸創作誌「ウィッチンケア」を発行。最新号(第8号)は4月1日発売。
http://witchenkare.blogspot.com/
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