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町田の古民家ギャラリーで「自家発電」と「郷学」テーマに展覧会

自家発電をテーマに作品をつくる子どもたち

自家発電をテーマに作品をつくる子どもたち

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 東北大震災をきっかけに自分たちの生活を見つめなおそうと任意団体「芽が出るプロジェクト」が11月25日より、古民家ギャラリー可喜庵(町田市能ヶ谷3)で展覧会「自家ハツデンでGO!」を開催する。

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 同団体は2007年より活動を開始。「町田市で種から何かが生えてくるところを考えて創作する」ことをテーマに、町田市50周年記念事業や公民館の市民講座企画などに参加。代表の安田早苗さんは中学校教師を3年勤めた後スペインに留学。帰国後は高校や自宅で美術を教えている。

 展覧会のテーマは「自家ハツデン」と「郷学」。安田さんは「震災と福島の事故を受けて、どうして電気は受け身なのだろう、自分でハツデンできないかと考えた。自家ハツデンは自らの力で『ハツデン=輝く』という意味を込めた」と説明する。

 「郷学は従来の寺子屋や藩校と違って黒船の襲来という危機的状況で、町田市の小野路などの豪農が自主的に始めた。今回は同じく震災という危機的状況の後、可喜庵という古民家で郷学のように集まって自家ハツデンの工作を学んだという意図がある。校種を超えて自主的に学ぶことは芽が出るプロジェクトの原点」

 ソーシャルネットワークで知り合ったという町田市民と共同で実施する同展。期間中、子どもたちが自家発電をテーマに作った和紙ランプシェード、地元の上総掘りの職人に話を聞いてから作ったという水力発電水車など約25点を展示するほか、7カ国10人の海外で活躍する現代美術作家が無償で作品を提供するチャリティー展示販売を実施。売り上げは赤十字社に全額寄付するという。

 そのほか、詫摩昭人さん(和光大学准教授)、杉山弘さん(自由民権資料館)、武居利史さん(府中市美術館)による郷土や美術に関する講演会、コミュニティーカフェやおもちゃレンタル店とのコラボ企画も実施する。

 「幼児~学生、母親、専門的な話をしたい男性や年配層まで楽しめるように意図した。なるべく違う領域の人が出会い集う場所にしたかったので、いろいろな企画を集めた。オープニングパーティーでは、子どもが作った自家ハツデンの明かりを使う」と安田さん。

 開催時間は11時~18時(最終日は16時)。入場無料。今月29日まで。

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