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玉川学園に「玉ちゃん図書室」 社協、空き家活用で「みんなの居場所」づくり

玉ちゃん図書室の運営メンバー。左から広報担当の森崎さん、玉川学園地区社会福祉協議会副会長の舩生さん、図書室長の相田さん。

玉ちゃん図書室の運営メンバー。左から広報担当の森崎さん、玉川学園地区社会福祉協議会副会長の舩生さん、図書室長の相田さん。

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 玉川学園の住宅地に10月2日、空き家を活用した図書室「玉ちゃん図書室」(町田市玉川学園7)がオープンした。運営は玉川学園地区社会福祉協議会(TEL 042-810-2062)。

玉ちゃん図書室

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 同協議会が昨年実施したアンケート結果から、地域住民のニーズに応えた。同地域では、子育て支援につながる居場所づくり、地域の人の交流機会、空き地や空き家の活用などを街の課題と考える人が多かったという。

 図書室は、同協議会が以前から交流室として利用していた木造2階建ての空き家を再活用。地域の活動団体や住民に呼びかけてスタート時点で約1000冊の本を集めた。食堂や居間だったスペースを図書室として、置かれているちょっと古い本棚、ソファ、テーブル、照明によって、自分の家にいるかのような居心地の良さを感じる。利用者の評判もよく、週末には父親が小さな子どもを連れて来るといった使い方もされているという。

 図書室はブックシェアのネットワーク「きんじょの本棚」と連携し、ネットワーク内でも本の貸出と返却ができる。「(小田急線の)線路の向こう側にある児童向けの図書室や児童館は日常生活圏ではないので、こっち側にほしいという声があった」と同協議会副会長の舩生みどりさん。

 運営スタッフは6人でスタートしたが、開設後、手伝いたいという人が集まり、現在は17人。本寄贈の問い合わせも多いが、蔵書管理のために受け入れを一時的に控えている。「文教地区で、住民には先生や専門家が多くて、図書室を運営するポテンシャルが高い」

 地区内には空き地や空き家がところどころに見られるが、相続した所有者が地区内に住んでいなかったりして、活用が難しいという。「所有者に信頼してもらえるような関係づくりが必要。図書室の開設はこれまでの取り組みがあってこそ」と舩生さん。

 「今回、形として見えることは大きい。町会毎に図書室ができるくらいが理想。これによって子育てファミリーが増えてくれれば、子どもの元気な声でお年寄りも元気になれる」と笑顔で話す。

 開室時間は、水曜=10時~17時、土曜=10時~16時。

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