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町田「しぜんの国保育園」が新園舎建設へ-文化人交流シェア・オフィスも

新園舎の計画模型。分棟型の新園舎をスロープがつなぐ

新園舎の計画模型。分棟型の新園舎をスロープがつなぐ

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 しぜんの国保育園(町田市忠生2、TEL042-793-4169)が2月16日、新園舎建設計画を公開した。この日、同計画協力企業であるコクヨのクリエイティブセンター「クレイ」(港区)でリリースパーティーを開催、保育関係者や建築家ほかさまざまな分野のアーティストなど、大人から子どもまで120人以上が訪れた。

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 豊かな自然が残る多摩丘陵に位置し、34年間にわたり「里山保育」を実践してきたしぜんの国保育園は「いきいき」という保育理念の下、食育や芸術活動、地域交流に力を入れてきた。今回のリリースパーティーでは、園舎老朽化に伴う新園舎建設計画の告知と、さまざまな分野の専門家の協力を得て実現を目指す新しい保育活動が紹介された。

 理事長の齋藤謹也さんと園長の齋藤紘良さんは、保育園が建つ緑豊かな谷戸の環境を生かすことを前提に計画を考え、コンセプト「スモールビレッジ」を提案した建築家の中佐昭夫さん(ナフ・アーキテクト&デザイン)に設計を依頼。中佐さんは、「谷を一つの『村』として捉えた。園に関わる子どもと大人、地域の人々を『村民』に、分棟型の各保育室を『家』に見立てている。谷の傾斜を利用した緩やかなスロープが、人々と各棟をつなぐ構成が特徴」と話す。谷の底の園庭には新しく樹木も植えられる予定。今後の数十年を見据えて園舎とともに「進化」させていくという。

 「子どもも大人も『本物』を共有して想像力を育みたい」という齋藤園長は、「さまざまな文化や人の交流の場となるよう、美術家や音楽家などが利用するシェア・オフィスを園内につくる」と話す。地域の人々に開放するカフェも併設する計画だ。

 パーティーでは保育関係者による座談会や、ゆかりのあるミュージシャンとダンサーによるパフォーマンスも行われた。

 新園舎の開設は開園35周年を迎える2014年の4月初旬予定。これまでの「里山保育」に加えて、子どもたちの創造性を源にした「発信力のある保育園」の実現へ向けて本格始動する。

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