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町田・山崎団地の居酒屋が5周年-地元出身ミュージシャンが開業

オーナーの綾野光紘さん(左)とスタッフ

オーナーの綾野光紘さん(左)とスタッフ

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 町田・山崎団地名店街の居酒屋「もつ鍋処さくら」(町田市山崎町、TEL 042-792-9330)が先月、オープン5周年を迎えた。オーナーの綾野光紘さん(31)は「第2の家のように使ってくれる人が増え、地域に根付いてきたと感じる」と笑顔を見せる。

居酒屋の外観

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 地元出身の綾野さんのもう一つの顔はミュージシャン。仮面ライダーや戦隊物、GACKT、アイドルなど数多くのアルバムにギタリストとして参加。自身のロックバンド「Chewing High!!」でもブレークを目指す。「ミュージシャンだけで家族を養うにはリスクがあった」ため、飲食店の開業を決意。子どものころの遊び場で、生活の場に近い団地センターの名店街に出店した。

 客層は幅広い。昼は団地付近で働く職人やサラリーマン、昼過ぎから夕方にかけてはリタイアした近所の高齢者、夜はファミリー。ほとんどが団地住民で、客同士の交流も生まれているという。「町田駅前の店とは違って、ローカル感を味わうことができる」

 看板メニューはもつ鍋(890円)で、人気メニューはビッグサイズの空揚げ(470円)。ドリンクはビール、焼酎、日本酒、カクテルなどをそろえる。夜の客単価は3,000円。

 開業当時は夜の客が1~2人ということもあったが、徐々に客が増え売り上げも伸び、スタッフに店の運営を任せて音楽の仕事にも力を入れられるようになったという。

 「子どもの憩いの場を残したい」と2年前には店じまいした玩具店の商品を引き取り、駄菓子店を兼ねる店も団地内に開いた。出費を抑えるため、店舗は壁や窓がないスケルトンの状態のままで、綾野さんの母親が店番をする。「少し赤字でたまに少しだけ黒字」

 「開業当時団地にあった茶店、八百屋、玩具店、靴屋、文房具屋はすでに閉店した。シャッターが閉まったままの店もあり、外を歩く人は減っているように感じる」と綾野さん。「団地に住んでもらうためには魅力のある商店街が必要だと思う。来年には商店街で大きなイベントも開く予定。協力して団地を盛り上げていきたい」と意気込む。

 営業時間は11時~24時。

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