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町田に版画専門の本格工房-築50年の精米工場をリノベーション

工房を運営する河原正弘さんと平川幸栄さん

工房を運営する河原正弘さんと平川幸栄さん

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 築50年の精米工場をリノベーションした版画工房「カワラボ!」(町田市高ヶ坂、TEL 042-719-7150)が12月17日、町田市立国際版画美術館そばにオープンした。

築50年の精米工場をリノベーションした版画工房

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 工房を運営する河原正弘さんと平川幸栄さんは東京造形大学で版画を学んだ後、横浜市内の版画工房に勤務しながら技術を身につけた。「これまでの経験を生かして理想の工房を作ろうと考えた」(河原さん)

 アーティストや画廊、出版社などの依頼による受注版画制作、次代を担うアーティストのための版画研究、一般を対象とした版画教室を手がける同工房。川原さんは「経済状況やデジタルプリントなどの印刷方法の普及により版画工房が減少している。当工房のような総合的な工房は日本に少ない」と説明する。

 建物は10年近く使用されず廃屋状態になっていた精米工場と店舗を半年かけてリノベーション。床面積は約100坪。凹版プレス機、平板プレス機、オフセット校正機合わせて10台、デジタルプリント機、裁断機などを備えるほか、下絵制作の部屋、開放的な食堂、休憩室などを配置。「巨大なオフセット校正機を収容できる最適な物件をたまたま版画美術館のそばに見つけることができた。家主は売り渋ったようだが、『建物を壊さないで大切に使うこと』『通い猫をけ散らさないこと』などの条件付きで相場よりも安く買うことができた」

 「作品を作り続けたいと思っても設備や金だけではなく、技法や時間、モチベーションなど立ちはだかる壁はたくさん。最近はひとくちに版画といっても技法や表現は際限なく広がり、かなりアナーキー。そんな作り手の課題や見る側の疑問を少しでも多く解決できる場所にしたい。オープンスタジオも定期的に行いたい」

 使用料は1日=2,500円、1カ月=1万8,000円で、初回登録料1万円が別途必要。リトグラフ・銅版画制作の有料講座も平日に行う。入門コースは1万2,000円(全4回、材料費込み)。

 営業時間は10時~22時。水曜・第3土曜定休(水曜が祝日の場合、翌木曜が休み)。 

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