「女子サッカーを中心としたスポーツ振興」を目指す大和市で7月1日、「大和なでしこカップ2012」のプレイベントが行われ、なでしこリーグ「日テレ・ベレーザ」と神奈川県3部「ノジマステラ神奈川」が対戦した。

　両チームの応援パートナシップ締結により急きょ実現したエキシビションマッチ。1部と6部の対戦ながら、日テレの野田朱美監督は、リハビリ中のFW岩渕真奈選手と故障明けの岩清水梓選手を欠場させた以外はレギュラーをそろえる。「（2日発表の五輪代表に選出されたら）岩淵と岩清水はキャンプに集中させたい」（野田監督）。

　試合は序盤、ノジマが日テレに押し込まれるが、吉見夏稀選手のミドルシュートが枠を捉えると、選手の動きが良くなる。引いて守らず、走り回って日テレの選手に食らいつき、反撃の機会をうかがう。しかし、14分と29分、DFラインの裏に飛び込んだ日テレ永里亜紗乃選手にシュートを決められるなど3点を献上。

　後半は日テレの攻撃に耐えるが、攻撃の起点である尾山沙希選手にボールがつながらない。31分にカウンターから4点目を決められると、8分後に連携ミスから失点、さらに40分にペナルティーエリア内からのFKで失点し、0対6でノジマが敗れた。

　試合後、ノジマの菅野将晃監督は「多くの方に見てもらえる試合ができて良かった。がっちり守ればこれほどの点差は開かなかったと思うが、それでは意味がないのでラインを高くして挑んだ。プレーの精度、動きの質、球際の強さなど選手たちは体感できた。成長し、その差を埋めなければならない」と話す。

　大和市は、大野忍選手や川澄奈穂美選手、上尾野辺めぐみ選手など、なでしこジャパンで活躍する選手を輩出するほど女子サッカーが盛ん。今年4月には女子サッカー支援担当を新設し、元日本代表ゴールキーパーの小野寺志保さんらが勤務している。同21日・22日に開催される「大和なでしこカップ」中学生の部では、川澄選手と上尾野辺選手が所属していた大和シルフィードなど県内外の8チームが出場する。