町田市新市庁舎基本設計が完成-設計者・槇文彦さんらが報告

新庁舎の模型を前に市民らと話し合う石阪市長

新庁舎の模型を前に市民らと話し合う石阪市長

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 町田市新市庁舎基本設計報告会が12月23日、まちだ中央公民館で開催された。

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 町田市は昨年10月に槇総合計画事務所と契約し、新庁舎の基本設計を進めてきた。今年3月から6回の市民ワークショップの検討、議会などの検討を経て、11月に基本設計を完成させた。

 新市庁舎は町田市民ホール(森野2)に隣接し、敷地面積は15,829平方メートル。地上11階地下1階建て、高さ約50メートル、延べ床面積40,490平方メートル。行政の拠点としての役割に加え、市民の拠り所となる開かれた庁舎を目指し、「利用しやすい窓口の配置」「市民協働空間の確保」「防災・災害復興拠点機能の整備」「将来変化に柔軟に対応できる空間配置」「環境への配慮」を主な特徴とする。建築工事費は約150億円。

 報告会には、町田市民、石阪丈一市長、槇総合計画事務所の槇文彦さん、アドバイザーの三井所清典・芝浦工業大学教授らが参加し、経緯や基本計画の概要などが説明された。

 冒頭、市長は「厳しいスケジュールだったが、耐震性、市民・事業者の利便性、省エネ、周辺環境への配慮などについてのさまざまな課題・意見を1つにまとめていただいた」とあいさつした。

 槇さんは基本設計の内容について、「敷地と建物の積極的な緑化、視覚的な空間の連続性、イベントなどにも利用できる市庁舎周囲に設けた豊かなオープンスペース、丹沢の山並みなど地勢的な特徴を生かした設計により、親しみのある空間を作った。今後、詳細な設計を詰めていきたい」と説明した。

 アドバイザーの三井所さんは「検討原案と基本設計に大きな変更がなかったことは、新庁舎建設設計者選定委員会がプロポーザルで、『基本計画の内容を踏まえつつ』『ワークショップにも耐える』優れた提案を選定した結果」「市民ワークシップ報告書は『これからの公共施設設計のモデル』として大切な記録」「広報まちだの新庁舎建設特集号の全戸配布は文化的な行為」と総括した。

 さらに、今後の進め方について、「槇総合計画事務所には環境対策について、優先順位を高めて設計してほしい」「町田市には品位のあるサイン計画を配慮してほしい」「議会には市民との開かれた関係を築き、ソフトを実施設計に生かしてほしい」「市民には市民協働空間の使い方などの検討を継続してほしい」などの希望を挙げた。

 新市庁舎の完成は2012年度を予定。

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