有機栽培に取り組む日本の農家は0.4%と、ヨーロッパ(40%以上)に較べて圧倒的に少ない。町田市小山町で、遊休農地を活用した無農薬野菜の栽培に取り組む「おおるりファーム」の青木瑠璃さんが、日々の奮闘と収穫の喜びを伝える連載コラム。
おおるりファームでは、種をまかずに収穫できる「無限収穫作物」を8年かけて増やしてきました。野菜に花が咲き、種を落としたら踏んづけて、それから他の作物を栽培して、秋に耕運すると、こぼれ種から野菜が出来上がる、とても便利なシステムです。
この栽培で良いところは、環境の変化と虫に負けない野菜になるところです。秋の初めには虫に食われすぎてもうだめだろう、と思っていた野菜も春先には復活して決して全滅することはありません。これは本当に不思議で、市販の種をまくと、場合により虫に食べられて全滅する野菜があるのに、無限収穫作物は決して全滅しません。それどころか毎年増えていきます。また、一昨年の冬のマイナス8度になった時も、他の作物は凍って枯れてしまったのに、無限収穫作物だけは、無事でした。
今、おおるりファームで実現できている無限収穫作物は、からし菜、小松菜、おかのり(陸の海藻と言われていて、ほのかに海苔のような香り?がします)、山東菜、カブと紫水菜が交雑した天然のF1種の菜っ葉(これはすごい不思議で、不思議な味と形の野菜になったりします。名前がつけられないので、無理やり名前をつけて売ることもあります!小松菜に近ければ小松菜として、青梗菜、白菜それぞれに近ければ、その花を売っています。
自然の状態では、白菜はそもそも球結する必要がないのです。なぜなら、球結することは春に花芽が成長することの妨げになるし、野菜はすべて種を落として来年も生えてくることを目的としているので、無限収穫作物の中の白菜は決して球結しません。
昨年度は、白菜を育てるために買った種でハウスの中にさらに防虫ネットをはり、白菜の苗を作って、なんとか球結する白菜も栽培できましたが、大きくするために肥料をやると小さな虫が大挙してやってきて、虫だらけ白菜になりました。仕方がないので、4分の1に切って、念入りに洗い、水を切って出荷しました。
無限収穫作物の良いところは、虫が大発生しないため、軽く洗うだけで出荷できる点です。肥料もあまり要らないようです。私の畑は山の頂上にある、もともと痩せた土地で、他の野菜ではうまくいかない物も多いのです。逆に肥料をやりすぎると、アブラムシだらけになり失敗するようです。今年はカリフラワー(市販の種)なので、肥料を多めにやったところ、隣に生えてきた無限栽培作物はびっしりとアブラムシがついてしまい、売り物にはなりませんでした。
8年かけて、肥料が少ないところでも生きていけるように進化したのでしょう。だから、肥料がなくてもとんでもない大株になります。幅も高さも1.5メートルを超え、たくさん収穫できます。今年は、この作物のおかげで、春先の販売が順調です。からし菜も食べた方から、また食べたいと人気が出てきました。
ただ、ひとつ困ることは、他の野菜を間違って作付けたところに、無限収穫作物が大量に生えてくると、無限収穫作物が圧倒的に強いので、植え付けた作物は日陰になり、消えてしまうことです。もう、本当に採りきれないので、こういう作物が地球を救うのかなぁ?と思っています!!
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