相模原市や町田市などのローカル情報を発信するコミュニティFM局「FMHOT839」。番組「それいけ!さがみ月光団!」でディレクターを務める「月光団団長 蝉丸」さんがラジオの魅力を伝える連載企画。
「鍛錬千日の行 勝負一瞬の行。」
いい言葉です。
何千日、何か月、何年間も練習しても修行しても、それを顕すことのは一瞬の出来事。
言葉の主は、徳島県立池田高校野球部の故蔦文也監督。
今年も高校野球の季節が近づきました。
と、書くと、「あれ?以前にもここにそんなこと書いたな」とふと思う。
この場に毎度毎度拙いコラムを書かせていただいて、一年は経つんですね。早いもんです。
今年の高校野球。
特に「西東京」は大いに盛り上がっています。
春の東京大会決勝は神宮球場のナイターで行われた「早実対日大三」。ともに選抜に出場し、大激闘を演じたこの二つの高校。夏の大会は「西東京代表」の一つの椅子を掛けて戦い抜きます。
僕としては町田市の高校・日大三高に勝ってほしいな、とつぶやくと、「いやいや、早実の練習グランドも町田に近いから。多摩境みたいなもんだから」とつっこまれる始末。
7月8日の西東京大会開幕前にこんなに盛り上がるのはひさびさですね。
相模原や愛川町のエリアとなる神奈川大会の開幕も今年は7月8日。すでにこちらは組み合わせ抽選も決まっています。(西東京大会の組み合わせは6月17日)
選手宣誓は、なんと、相模原市淵野辺にある麻布大学付属の主将・藤崎君。
選手宣誓が決まる前に、取材でコメントを録音したのですが、緊張したのか録り直しを少々。「そんな彼が、あの大舞台で大丈夫かしら」と老婆心ながら。
まあ、要らぬお節介の心配でしょう。堂々といい選手宣誓をしてくれることでしょう。
今年もまた。
相模原市、町田市、愛川町の高校全野球部28校を地道に地道に回っています。
今年で7年目。さすがに私も慣れてきて、効率よく回れるようになりました。
企画書を郵送した後、学校に一校一校電話して日程を決めます。最近は監督が電話に出れる時間帯を予測して、電話をかけているのですんなり進みます。最初のころは監督不在の時が多く、この電話がなかなか進まなくて、泣きそうになりましたね。
取材をするのは、学校の終わりから練習が始まる前までの時間。このわずかな時間で、練習の邪魔にならないようにできるだけ迅速に取材が終わるようにちょっとした工夫をしています。事前に質問を絞り、用紙にまとめて郵送しておくこともその一つです。
4月から6月までの取材スケジュールです。体育祭などの学校行事やテスト、練習試合などを考えると意外と取材をできる日数は少ないです。取材スケジュールを綿密に組まないと、スケジュール後半戦に「2時間で2校取材。しかも、町田行って相模原」のようなおそろしい「高校はしご取材」が行われます。でも、どんなに綿密に計算してスケジュールを組んでも、毎年のスケジュール後半戦は必ず「高校はしご取材」をしています。今年もです。
不思議です。
「憶えていていますか?中学の時の職場体験でおせわになりました」
「少年野球にいた時も取材を受けました!」
今年は選手たちからそんな声を多く聞きました。
私の取材年数も増えると、こういう知り合いも多くなりました。
嬉しい限りです。憶えてくれていると。
そして、彼らの父親と歳が近づいているという、少々目をつぶりたい現実もありますが。
高校野球は残酷です。
部員数ぎりぎり10人でも、部員数100人越えでも
グラウンドが週に2回しか使えなくても、立派な専用グラウンドがあっても
どの選手にも与えられた時間は同じ3年間です。
そして、どの選手にも同じ「夏」です。
夏に一度負ければ、いままでの年月の「結果発表」となります。
「なのに、なぜ」なのか
「だから、こそ」なのか
今年も高校球児は僕らに感動を与えてくれます。
今年の夏も熱くなりそうです。
相模原、町田、愛川町の高校球児の「夏」は7月8日開幕です。