特集

ここにはたしか!
♯009 ジョルナ、ぼてぢゅう、イタリアントマト

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町田在住のライター&編集者の多田洋一さんが、「町田のちょっと懐かしい」を訪れ、今はなき店や出来事に思いをはせる、ゆるノスタルジー系連載。

♯009 ジョルナ、ぼてぢゅう、イタリアントマト

こんにちは、多田洋一です。本に関わる仕事をしていて、町田市在住。ユーミン(荒井由実)のアルバム「COBALT HOUR」は、発売当時はジャケットのピンク色が強烈で「オレんちのレコード棚にはちょっと...」と敬遠していましたが、いま聞くとM-1の同タイトル曲、屈指の名曲だと感じます(歌詞に出てくるベレGって、いすゞの「ベレットGT」のことなんですね)。

さて、ジョルナ。私は最近も雨の日など、JR町田駅のほうからまほろデッキを抜けて2階のエントランスを利用することが多いのですが、ビルに足を踏み入れると女子度の高さを感知し緊張感を覚えます。ネットのフロアガイドで調べてみたら、いまはレディスショップばっかり。むかしはたしか、エスカレーターの近くにメンズ中心の「ヴァンヂャケット(VAN)」とかもあって...そういえば、私が町田で再び暮らすようになった2013年には、まだ1階にDJブースがあったなぁ、と遠い目(2014年4月閉鎖)。まあ、時代を反映するファッションビルらしく、いまの1階には携帯ショップが目立ちますね~。

地下1階は私が大学生の頃に<アメリカ村>と呼ばれるようになり、地下2階はその頃から、いわゆるグルメ街。流行のお店ができることが多くて、個人的な記憶では、大阪風お好み焼き「ぼてぢゅう」の衝撃が忘れられません。それまで、お好み焼きって自分で焼いて食べるモン...具も、水っぽいうどん粉に紅ショウガと干しエビがちらほら入った、せいぜいおやつがわりのモンだったのに、なんですか、カウンターで人に焼いてもらえて、しかも豪華な肉や立派なエビが上に乗ってて!! 最初にいったのは、たしか家族4人でだったな。近所にあった洋食屋「よしざわ」の代わりに「ぼてぢゅう」にしたんじゃなかったかな~。でっ、夕食がお好み焼きってことに、軽くカルチャーショックを受けたような。

通称イタトマも、かつてありました。当時はまだパスタって言葉も一般的ではなく(友人と「スパゲティ」なのか「スパゲッティー」なのか話してたことあり)、お洒落なスパゲッティーは宇田川町の「壁の穴」とか代々木八幡の「ハシヤ」とかで食するモンだと思っていましたが、一緒だったテニス女子が何気に「私はペスカトーレ」と言って、その未知なる響きに驚愕! ...って与太話書いてたら、思い出深いレコードショップ「L.A.」と喫茶店「ノイズ」に触れられませんでした。次回はぜひ!!

【プロフィール】
多田洋一(ただ・よういち)
フリーランスのライター&編集者。雑誌での取材や映画/テレビドラマのノベライズ等。2010年より年1回、個人主宰の文芸創作誌「ウィッチンケア」を発行。
http://witchenkare.blogspot.com/

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