日本を代表する縄文遺跡「勝坂遺跡」の土器などを紹介する展覧会が2月16日より、相模原市立博物館(相模原市中央区高根3)で開催される。
縄文時代の造形の中でも特にさまざまな装飾が施されることで知られる「勝坂(かつさか)式土器」に焦点を当てる同展。名前の由来になっている勝坂遺跡(南区磯部)は、縄文時代中期前半ごろ(約5000年前)の大集落跡。
同展は100回を超える勝坂遺跡の調査から得られた成果を今日的な視点で紹介。日本最大級の「土偶の頭」、下手な縄文人が作った土器、立体的な装飾の文様や顔を表現した取っ手などの特徴を持つ土器など、初心者でも楽しめる内容も盛り込む。
縄文造形の魅力をいち早く見いだした岡本太郎の絵や彫刻、土器の写真も併せて展示するほか、勝坂式土器の基準資料は初公開。関連企画として、多摩美術大学教授の港千尋さんの講演会、縄文土器を撮影する子ども向けイベント、勝坂遺跡の見学会などを予定する。
同館担当学芸員は「縄文土器と岡本太郎さんの視点・作品を同時に見ることができる機会。県立博物館で行われた展示では県外からの来場者も多く、盛況だったと聞いている。当館は無料公開なので、ぜひご覧いただければ」と来館を呼び掛ける。
開館時間は9時~17時。入場無料。月曜休館。3月20日まで。