ヤギに雑草を食べさせて人間の代わりに除草させようという独立行政法人都市再生機構(UR)の取り組みが今年も町田山崎団地(町田市山崎町)で行われる。
「ヤギ除草」は、草刈り機などの燃料が不要で、刈り取った草を焼却する必要がないため二酸化炭素の排出量を減らすことができるエコな除草方法。
昨年の実証実験では、ヤギ1頭が1日当たり約4.5キロ(乾燥重量)を除草。高さ約10センチまでの除草効果と大型草本植物の繁茂抑制を確認した。住民アンケート調査では、約9割がヤギ除草に好感を持っていることが明らかになったほか、「近所などとの会話が増えた」など地域コミュニティーの形成にも効果が見られたという。
今年は導入地区を拡大し、斜面地など多様な環境条件下の除草作業性調査などを継続して実施する。新規地区は、藤の台団地(町田市)、多摩平の森団地(日野市)。千葉ニュータウンの事業用地(千葉県印西市)などでも実施を検討しているという。
山崎団地では5月29日10時30分から、地域の人と半年ぶりに帰ってくるヤギを迎える見学会「お帰りヤギさん」を予定。各団地でも順次見学会を行う。