女子美アートミュージアム(相模原市麻溝台、TEL 042-778-6801)で5月17日より、テキスタイルデザイナー・脇阪克二さんの展覧会が開催される。
脇阪さんは1944年京都市生まれ。日本のプリント布が小花や動物など無難で目立たない柄がほとんどだった40年前に欧米に渡り、デザイナーとしてマリメッコ社(1968~1976年)、ジャック・レノア・ラーセン社(1976~1985年)に在籍。さらに1976~1996年、ワコールインテリアファブリックと契約し、斬新なデザインのテキスタイルプリントを発表した。テキスタイルで世界有数の3社に在籍した日本人は脇阪さんだけで、現在は京都造形芸術大学の客員教授などを務める。
同展では、同ミュージアムのコレクションを中心に脇阪さんがデザインした布と手描きによるデザイン原画約100点を展示する。
「フィンランド、アメリカ、日本それぞれの国の文化の違いやあり方を通して、脇阪さんが感じたこと、表現してきたものを追いつつ、そのデザインの原点を探る。展覧会をきっかけとしてテキスタイルデザインの仕事、生活の場に明るさを与えるプリント布の魅力を伝えることができれば」(同ミュージアム)という。
関連企画として、脇阪さんのトークイベント「フィンランド・ニューヨーク・日本のテキスタイル-文化や生活から生まれる色と柄-」、エブテク応用科学大学アート・デザイン学院(フィンランド)主任講師のキルシ・ニイニマキさんによるスライドレクチャー「フィンランドにおけるファブリックの歴史」(以上、6月6日)、子どもワークショップ「脇阪さんのデザインから物語をつくろう」(同7日)などを開催。各企画とも事前の申し込みが必要。
開館時間は10時~17時(入館は16時30分まで)。火曜休館。入館料は一般300円。6月29日まで。