相模原市は6月15日、橋本駅・相模原駅周辺エリアの整備計画案に関する意見公募(パブリックコメント)を開始した。
リニア中央新幹線の駅設置や小田急多摩線の延伸、圏央道の開通、相模総合補給廠(しょう)の一部返還などの大型案件のポテンシャルを生かして、首都圏南西部の玄関口としての役割を果たすため、市では橋本・相模原両駅周辺を核とする広域交流拠点のまちづくりに取り組んでいる。
今回の意見公募は、これまでに策定した計画に基づき、整備方針を具体化する「広域交流拠点整備計画」案に関するもの。両駅周辺の将来イメージ、土地利用や交通ネットワーク、鉄道駅改札と駅前広場の配置、景観形成方針、整備手法やスケジュールなどについて示した。
橋本駅周辺は、南口エリアを重点地区と定め、移転が検討されている相原高校用地の利用を土地利用構想の中心に据える。オフィス、展示場、シティホテルなどの立地を想定。JR橋本駅および移設を前提とする京王橋本駅の改札とリニア駅の改札を結ぶ動線を「交流・賑わい軸」と位置づけ、歩行者空間に面して、賑わい形成・情報発信・交流のための施設や空間を設置する。
相模原駅周辺は、地区全体の発展の起爆剤となる相模総合補給廠の一部返還地(約17ha)を優先的に整備。商業施設やコンベンション施設、ホテル、オフィス、美術館などの立地を想定する。
商業施設は、ラゾーナ川崎、ららぽーと柏の葉など、商圏が広域となる時間消費型の大規模施設(延べ床面積10~16ha)を想定。コンベンション施設は国際会議や展示会の開催が可能な規模(3~8ha)を想定し、客室数200室程度のホテルを併設する。
意見公募の期間は7月22日まで。8月末に都市計画マスタープランなどの一部改定と併せて、同計画を策定する予定。案は市ホームページのほか、リニア駅周辺まちづくり課、各行政資料コーナー、まちづくりセンター、図書館などで閲覧できる。