現代美術家デイヴィッド・ホックニーの版画作品を紹介する展覧会が10月1日より、町田市立国際版画美術館(町田市原町田4、TEL 042-726-2771)で開かれる。
デイヴィッド・ホックニー(1937~)は、ロンドンの王立美術学校を首席で卒業し、「ポップ・アートの旗手」と評されて華々しくデビュー。活動の拠点をロサンゼルスに移すと作風は大きく変貌し、明るい光と豊かな色彩あふれる優れた作品を次々と制作した。創造領域は絵画だけでなく版画、写真、舞台美術などと幅広く、その華麗な展開ぶりは常に注目を集める。
版画は10代から継続的に制作した重要なジャンル。人生の一場面を巧みに表現したり、自伝的要素を含んだ物語やピカソへのオマージュなど、「内省的でありながらウィットに富んだシリーズ」を制作している。版画工房との多彩なコラボレーションにも取り組み、伝統的な版画技法から逸脱してファクシミリ、カラーコピー、コンピューターを用いた斬新な手法へと発展させている。
展覧会は東京都現代美術館の所蔵品を中心に、ホックニーの版画作品約150点で魅力と表現の秘密に迫る。「版画であることを忘れるような作品に驚くのでは」と村田哲朗館長。
関連催事として、齊藤泰嘉・筑波大学教授、美術史家の伊藤里麻子さん、画廊オーナーの西村建治さんの各講演会、コンサート、版画制作体験などを予定する。
開場時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日は17時30分まで)。月曜休館(月曜が祝日の場合は開館、翌火曜休館)。観覧料は、一般=800円、大学・高校生・65歳以上=400円、中学生以下は無料。
10月中の土曜・日曜・祝日、社会実験として町田駅(民間交番セーフティボックスサルビア前付近)と芹ヶ谷公園を結ぶ無料シャトルバスを運行する。町田駅の出発時間は9時、10時、11時、12時、13時、14時、15時、16時。