町田市内に残る2つの銭湯のうちの一つ「大蔵湯」(町田市木曽町、TEL 042-723-5664)が12月5日、リニューアルオープンした。
同銭湯は1966(昭和41)年開業。施設の老朽化と銭湯を取り巻く環境変化に対応するため、内装や設備を一新した。湯は、地下水に含まれるカルシウムやマグネシウムの含有量を減らした「軟水のお湯」を導入。「美人の湯といわれるナトリウム温泉に近いイオンバランス」にしたという。
内装は、建築家と1年かけて練り上げた。脱衣室の床は、板張りからイグサ畳に変更し、木製ロッカー、民芸家具を配置する。壁と天井が板張りの浴場は、高窓からの日差しを抑え、落ち着いた雰囲気を演出。正面奥の壁には富士山のタイル絵をあしらう。ヒノキの大風呂、高温風呂、水風呂の3種類とサウナを備えるが、静けさを大事にするため、ジェットバスは導入しなかったという。
開店時間前から並んでいた80代の男性は、「新しくなったヒノキ風呂がとてもいい。家に風呂はあるが、広々として気持ちがいいので毎日来ている」と笑顔を見せる。
「より多くの人に気軽に外湯を楽しんでもらいたい。ここが地域の交流の場になれば」と二代目の土田太一さん。「ホームページやSNSでの情報発信、スポーツ団体との連携などソフト面にも力を入れていく」とも。
営業時間は14時~23時。金曜定休。料金は、12歳以上=460円、6歳以上12歳未満=180円、6歳未満=80円。レンタルタオルは100円(バスタオルとフェイスタオルのセット)。浴場備え付けのリンスインシャンプーと液体ソープは無料。