国士舘大学21世紀アジア学部（町田市広袴1、TEL 042-736-1050）は10月26日、学部祭のメーン企画として探検家・関野吉晴さんの講演会を開催する。

　関野さんは、一橋大学在学中に探検部を創設。1971年にアマゾン全域踏査隊長として1年間の南米遠征。その後20年間に32回、南米への旅を続ける。その間、現地での医療の必要性を感じて外科医になった。1993年から8年3カ月かけて、人類発祥の地アフリカから南アメリカまでの人類の足跡をたどる「グレートジャーニー」を遂行。2004年7月には、日本人の来た道をたどる「新グレートジャーニー」をスタート。2009年に3つのルートを踏破する予定。

　講演会当日は、関野さんが世界中のさまざまな風景や民族との出会いのなどの体験を通じて感じたアジア像を語る。「徒歩あるいは自転車やカヌーで、大地を踏みしめながら歩いた本物の旅から、アジアの生活・風俗・習慣さらには宗教や社会の特質が見えてくる」（同学部の原田信男教授）。

　併せて、関野さんがモンゴルの大草原で出会った遊牧民の少女プージェーとの5年間にわたる交流と市場経済の波に飲み込まれていく遊牧民一家の厳しい現実を見つめた長編ドキュメンタリー映画「プージェー」の上映と新グレートジャーニーの過程で撮影した写真38点の展示も行う。

　学部祭では、アジア写真コンテスト、学部教員と学生によるシンポジウム、日本・中国・韓国・ベトナムのお茶を提供するアジア茶館なども開催。「関野さんの講演会への一般来場者も見込まれる。学部にはアジア約15カ国の学生が在籍している。学部祭を通じて各国の文化を体験していただければ」（同学部）と期待を寄せる。

　講演会の開催時間は10時15分～11時45分。先着500人。映画「プージェー」の上映は13時～15時50分。