町田のタクシー会社「東日本タクシー」(町田市図師町、TEL 042-792-7777)が5月4日、タクシーデリバリーを始めた。
同社は2003(平成15)年にタクシー事業を開始し、ワンメーターの利用客を基本にした地域密着型の営業を展開している。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言で、外食産業でのテークアウトやデリバリーの需要が高まる中、デリバリースタッフの人員不足を問題と捉え、国土交通省の特例措置を使い、有償運送許可を取得した。
デリバリーの対象となる飲食店は「ラーメン蔵屋」「くいもんや満月」「Bistoro Chez Riki」「喜DoI楽」「中華DINING BAR SUU」の計5店。小山町~相原エリアを除く町田市内の飲食店を対象として、今後増やしていくという。
利用者が参加店に電話で注文すると、同社のタクシードライバーが商品を店で受け取り、商品代金をいったん立て替える。ドライバーは指定の場所へ商品を届け、商品代金と配達料を利用客から現金で受け取る仕組み。配達料は、2キロ圏内=570円、3キロ圏内=800円、4キロ圏内=1,000円、4キロ以上は要問い合わせ。
同社の佐藤大輔さんは「ウーバーイーツよりも配達エリアが広いことと、飲食店が配達料を負担しなくていいことが、サービスの主な特長。自動車配送なので、商品の安定性が高く、地元のタクシー会社がやっているという安心感を持っていただけるのでは」と説明する。
新型コロナウイルスの影響で同社の売り上げは半減したという。「デリバリーでは、迎車や予約に当たる追加料金を取らず、配達料は初乗り料金から先は半額。利益はないが、町田市内の飲食店のお手伝いや町田市民のステイホームの役に立ちたい」とも。
実施期間は9月末までの予定。