東京オリンピックの聖火リレーが7月9日にスタートした。駒沢オリンピック公園総合運動場(世田谷区)で午前中に聖火のお披露目式が行われた後、町田市に聖火が到着した。
公道走行に代わる点火セレモニー会場の町田シバヒロには、世田谷区と狛江市、稲城市、町田市の聖火ランナー約100人が集合。第1走者で元プロテニス選手の松岡修造さんから次々とステージに上り、聖火をトーチで受け渡すトーチキスが行われた。
無観客の会場は白いテントで囲まれ、会場外から見ることはできなかった。町田市からは、青山学院大学駅伝チーム監督の原晋さん、2016年のリオパラリンピックでロードタイムトライアル銀メダルの鹿沼由理恵さんなど33人の走者が参加。トーチキスの後、それぞれの思いを込めたポーズを決めた。
原さんは「聖火ランナーになって、多くのボランティアやスタッフに支えられていると感じた。関わる人すべてがオリンピック代表。指導者としては2024年か2028年に青学の選手が長距離の代表となることを期待している」などと話す。
リオ大会後に腕を切断して東京大会出場を断念した鹿沼さんは、市内区間の最終走者で聖火皿に火をともした。「バンクーバーとリオの大会で聖火を見て勇気をもらった。みんなの応援を受けて選手は一生懸命戦う。私も自転車競技で新たな挑戦をしていく」と前を向く。
都内の聖火リレーは都内を巡り、23日に国立競技場(新宿区)で行われる開会式で点火される。