小田急電鉄とユニ・チャームは、使用済み紙おむつの水平リサイクル推進に向けた実証事業を11月上旬より町田市内で実施する。
紙おむつの使用量が高齢化社会の進展に伴って年々増加するなか、使用後の紙おむつは水分を吸収することでかさを増し、廃棄物処理の大きな負担になっている。町田市内の約2500世帯が居住する特定地区は、使用済み紙おむつを専用の袋で分別しているものの、可燃ごみとして処理している。
実証事業では、小田急電鉄のウェイストマネジメント事業「WOOMS」の廃棄物収集ノウハウを応用し、特定地区で紙おむつ専用袋を効率的に分別収集する。具体的には、一般ごみの収集を担当する先発チームが各排出拠点を回り、紙おむつが出ている拠点をシステム上に記録、そこから最も効率的な紙おむつ収集ルートを生成し、紙おむつを担当する後発チームが収集する。複数回の実証を行い、生成された収集ルートの有効性を確認するという。
ユニ・チャームは2015年、使用済み紙おむつを再資源化するプロジェクトを開始。パルプなどを衛生物品に利用可能なレベルまで再生する技術を確立した。小田急電鉄の資源収集ノウハウを生かし、収集した紙おむつの異物内容の確認と混入率調査を行いながら、使用済み紙おむつを同じ製品として生まれ変わらせる水平リサイクルの実現を目指すという。
実施期間は、両社と東京都との協定締結後(11月上旬予定)~来年3月8日。