町田の農村伝道神学校内に7月16日、芸術文化施設「IDEA CENTER(イデアセンター) 浮輪寮」(町田市野津田町)がオープンする。
同校が所有する築70年以上の古民家を建築家の丸谷博男さんが借り受けて全面改修。朽ち果て掛けていた数寄屋建築を、里山環境のパッシブデザインを取り入れて再生させた。施設名は、梅ヶ丘アートセンターを運営してきた丸谷さんの経験、同校創設者アルフレッド・ラッセル・ストーン宣教師が遭難死した洞爺湖事故で救命胴衣(浮輪)を子どもに着せたという史実を前寮から受け継ぐ。
施設のお披露目イベントとして同19日まで、映画製作や被爆アオギリ二世の植樹を全国各地で広める「ミューズの里」(野津田町)と共同で「アオギリ祭り」を開く。被爆体験の語り部を描いた映画「アオギリにたくして」、JR新大久保駅の線路転落事故後の日本と韓国の国際交流を描いた「かけはし」を上映するほか、画家・木村巴さんの作品展示、野津田町在住のアーティストによる展示販売、地元野菜の販売、音楽ライブ、トークなどを予定する。
「毎年恒例のイベントに育てていきたい」とミューズの里代表の中村里美さん。丸谷さんは「日本の伝統芸能を学んだり、ジャズライブを開いたりしつつ、里山の暮らしを体験できる場所にしていきたい」と話す。
開催時間は10時~19時30分。映画・音楽ライブ・トークは、事前予約(ミューズの里、TEL 070-5568-8204)が必要。入場無料。