町田のボクシングジム「横田スポーツ・ボクシングジム」(町田市中町1、TEL 042-727-8592)は11月19日、町田シバヒロでボクシング興行を催す。
過去20年以上例がないという屋外プロボクシング興行に向けたプレイベント。同ジムトレーナーの西脇裕さんは「有名な屋外興行は、白井義男さんが日本人初の世界王座を獲得した後楽園球場のタイトルマッチ。後楽園ホールができる前のこと」と説明する。
タイトルマッチであれば開催費用が数千万円。競技的に雨天延期が難しいことから、リスクが大きい屋外での試合はまれだという。「話題性も理由のひとつだが、地元の人にとって観戦しやすい環境をつくり、ボクシング人口の掘り起こしやまちおこしにつなげたい」
西脇さんは同ジム所属の元プロボクサーで、引退後は作家に転身。「西川悠希」名で書いた小説「じいちゃんボクサー」の企画相談で同ジムを訪れた際、かつての賑わいが薄れた、「真っ暗なジム」に危機感をおぼえてジム運営を支援してきた。「変わってきているが、保守的な業界。屋外興行に挑戦できるのは会長の人柄」
同ジムの横田広明会長は、元日本スーパーバンタム級王者で46歳まで現役を続けた。これは2022年時点の男子国内最年長記録で、最年長勝利記録も持つ。選手活動の年齢制限改定に尽力し、実質的なジム経営と選手の兼任、エアボクシングの普及など新しいことに挑戦してきた。「屋外興行は大賛成。コロナ禍でとにかく試合をすることに目を向けがちだが、改革は必要」(横田会長)
「ボクシング会場は暗い、格闘技は近寄りがたいというイメージを変えたい。ボクシング関係者の理解や、近隣のジムや飲食店などの協力を得て、いずれは有料興行ができるように頑張りたい」(西脇さん)
開始時間は13時。入場無料。