「精進食堂 ときとそら」(町田市忠生2、TEL 042-791-0602)が4月8日、簗田寺の境内にオープンした。
簗田寺は1629年に建立された禅寺。境内の庫裡(くり)の1階を精進食堂、2階を宿坊に改装した。
食堂の店舗面積は約100平方メートル。席数は25席。テーブル席、座敷、屋外テラス席を設ける。日本独自の禅世界よりもアジア内の寺を目指したというインテリアは、オリエンタルで落ち着いた雰囲気でまとめた。
「知足安分(ちそくあんぶん)」を大切にする寺の斎座(昼食)を提供する。メニューは、斎座定食(1,400円)、薬膳スープ(300円)、和菓子と茶(500円)など。食材は、境内で採ったクレソンなどの地場野菜を使う。
開店の経緯について、副住職の齋藤紘良さんは「時代とともに寺のあり方が変化し、信仰というより哲学を伝える役割を模索している。食堂は、文化講座や音楽イベントに加わった新しい入り口」と説明する。
「自分の時間や感覚を取り戻せるような場所にしたいと悩みながら店づくりをしている。ビジネスとしての飲食業というよりも、例えば境内の山林管理に関わってくれた人に、『賄い』で食事を提供するという取り組みもしている。店のあり方は変化し続けることになりそう」とも。
営業は金曜・土曜・日曜の11時30分~14時。14時~16時はカフェタイムとして営業。