相模原市在住のプロボクサー中谷潤人さんが6月1日、市のホームタウンアスリートに認定された。
中谷さんは1998(平成10)年、三重県東員町生まれの25歳。中学卒業後のアメリカ単身ボクシング留学を経て、16歳でM.Tボクシングジム(相模原市緑区)に入門。20歳で日本王座を獲得すると、1年9カ月後にWBO世界フライ級チャンピオンになった。5月20日、ラスベガスで行われたWBO世界スーパーフライ級王座決定戦では、アンドリュー・モロニー選手を最終ラウンド2分42秒でマットに沈め、世界2階級制覇を達成。プロデビューからの無敗記録を25に伸ばした。
ホームタウンアスリート認定は同市出身のF1ドライバー角田裕毅さんに続く2人目。認定式は市民らも参加する公開形式で行われ、中谷さんに認定書と盾が贈られた。
中谷さんは「無事に2階級制覇をして相模原に帰ってきた。これからも相模原でトレーニングして、さらに上を目指して頑張っていく」とあいさつ。ボクシングパンツに「潤水都市 さがみはら」のワッペンを貼った経緯を「自分の名前にも『潤』が入っているので、感謝の意味を込めた」と明かした。
本村賢太郎市長は「(中谷選手を形容する)ネクストモンスターの『ネクスト』はいらないのでは」「パウンド・フォー・パウンド(全階級を通しての最強ランキング)1位の目標に向けて頑張ってほしい」などと話し、「72万市民の誇りとなってほしい。ワンチームで応援していきたい」とエールを送った。
参加者からの質問に対し、中谷さんは「(12回KO劇について)僕のキャリアの中で、1発 KOはなかった。いい舞台でパフォーマンスを見せることができて気持ちよかった」「(3ラウンドのバッティング)血を見て興奮して楽しくなっちゃった」などと試合を振り返り、元世界4階級制覇王者ローマン・ゴンサレス選手やWBC世界スーパーフライ級王者のフアン・フランシスコ・エストラーダ選手との対戦に意欲を見せた。