ロボカップジャパンオープン2010が5月2日~4日に大阪市内で開催され、玉川大学(町田市玉川学園6)工学部の学生らが参加するプロジェクトチーム「eR@sers(イレイサーズ)」が「@ホームリーグ」分野で3年連続優勝を果たし、世界大会への出場権を獲得した。
ロボカップは、2050 年までにヒューマノイドロボットが人間のワールドカップサッカー優勝チームに勝利することを目指して、ロボットによるサッカーの実現をテーマにロボット工学や人工知能の研究を推進することから始まった国際プロジェクト。現在では、世界40カ国以上で4,000人以上の研究者や学生などが参加する国際的な活動となっている。
約250チーム900人が参加し、過去最多チームとなった今大会。競技4分野の一つである「@ホームリーグ」は、サッカーで培われた技術を日常生活で活用しようという試み。キッチンやリビングルームでの利用を想定して、ロボットがいかに人間とともに作業を遂行できるかという技術を競い合う。
玉川大学のイレイサーズは2008年・2009年に同大会を連覇。世界大会でもそれぞれ1位と2位を獲得している強豪チーム。同チームが送り出したロボット「スバル」は、全方向に即座に動ける移動の精度の高さが特徴。優勝タイトルと併せてロボット工学の発展に寄与する優れた研究と技術を応用したチームに与えられる「日本ロボット学会賞」を受賞した。
同大学機械情報システム学科の岡田浩之教授は「新しいロボットで今大会に臨み、優勝することができてホッとしている。ロボットは改善の余地はあるが、世界大会まであと1カ月。いかに使いこなせるかが世界大会優勝に向けてのカギになる」と話す。
世界大会は6月19日~25日、シンガポールで開催。同チームは「昨年の世界大会での悔しい準優勝をバネに、チャンピオンを目指して世界に挑む」と意気込みをみせる。