廃墟写真の先駆け丸田祥三さん、ファンの初の交流会

YUMENO-CHOTOKKYU 1990
©丸田祥三

YUMENO-CHOTOKKYU 1990 ©丸田祥三

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 町田市在住で、廃墟写真の先駆けである写真家・丸田祥三さんとファンの交流会が12月16日、自由国民社(中央区銀座4)で開催される。

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 丸田さんは主に廃墟、廃線を耽美的に撮影する写真の先駆者で、「棄景(きけい)」という造語の作者でもある。同タイトルは廃墟撮影シリーズとしてI~Vまで出版されたほか、ロックバンド「くるり」の3rdシングル「青い空」のジャケット写真や、「ニュースステーション」のイメージショットにも使われた「朽ち果てた新幹線」の写真などでも知られている。丸田さんは町田市在住で、小学校から和光学園に通い1987年に和光大学を卒業。東映テレビ事業部勤務を経て独立し、1994年に日本写真協会新人賞を受賞した。

 交流会は、ミクシィの「丸田祥三コミュニティー」で「のんびり」さんが企画した。丸田さんは写真家になって24年でファンとの交流会は初めてという。当日は丸田さんの写真を支えたデザイナーや関係者も参加する予定。「丸田さんとファンがお茶を飲みながら楽しく語り合うようなアットホームな緩い雰囲気の集いにしたい」(のんびりさん)という。

 12月9日に町田市内で開催されたプレ交流会には10人が参加。丸田さんは「都市の急速な変化を記憶するために子どものころから写真を撮り始めた」というエピソードを披露したほか、廃墟ブームに乗じた「軽率な行動」や「消費される作品」に対して疑問を投げかけた。

 「写真を上手に撮るためにはどうしたらよいか」という参加者の質問に対して「上手に撮るためには取扱説明書を見ればよい。むしろ、写真教室などで教えるセオリーにとらわれずに表現したいことを追及すべき。自分もカラー写真の撮影にモノクロのフィルターを用いるなど、一般的にはやってはいけないと言われる手法を使う。業界内では『写真ではない』と批判を受けることもあるが、自分が表現したいことを追求するのがプロではないだろうか」と答えるなど、文学、芸術全般の表現者からも高く評価される独創的な作風をもつ写真家らしい一面を見せた。

 開催時間は13時~17時。入場無料。予約不要。

丸田祥三写真館自由国民社

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