町田・下小山田の農家が生産した「町田はちみつ」の販売が7月26日に始まった。
町田はちみつは小山田や小野路などで収蜜された百花蜜。ヤマツツジやカエデ、トチノキなどの花蜜が多く含まれていると想定され、自然な香りとまろやかな味わいが特徴。加熱処理や人工甘味料、抗生物質は使用せず、生搾りをそのまま瓶に詰める。
養蜂事業を始めたのは、下小山田で農業を営む小川忠宏さん。今年初め、自宅裏山に巣箱5群を設置してセイヨウミツバチを飼育。巣箱を増やしながら、5月末~6月にかけて約80キロの蜜を集めた。本来は秋ごろまで収蜜できるというが、今年はハチに寄生するダニの駆除剤の使用を避けるため生産量が限られる。来年は収蜜方法を工夫して生産量を増やすとともに、小山田のサクラ開花に合わせた蜂蜜を作るという。
「ミツバチで野菜やブルーベリーを受粉させる効果も期待できる」と小川さん。今年3月に農業協同組合を退職し、父の後を継ぐ専業農家になった。「町田の農家は後を継ぐ人が少ない。農地、山林を宅地化してしまえば自然がなくなってしまう。ブルーベリーや蜂蜜など付加価値の高い生産物を手掛けることで、『農業で生活する』ことにチャレンジする。専業農家としては1年生だが頑張りたい」と意気込みを見せる。
価格は120グラム=1,300円、260グラム=2,600円。現在は小山田ブルーベリー園のみで販売するが、近日中にアグリハウス忠生(忠生3)などでも販売予定。