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町田で「尾辻克彦×赤瀬川原平」展-創造の秘密に迫る

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 美術家・赤瀬川原平さんの創作活動を紹介する企画展が10月18日より、町田市民文学館ことばらんど(町田市原町田4、TEL 042-739-3420)で開かれている。

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 赤瀬川さんは1963(昭和38)年に「ハイレッド・センター」を結成し、前衛美術家として活動する一方、梱包作品を制作。制作の過程で千円札を印刷したことで、1965(昭和40)年に通貨及証券模造取締法違反に問われた(千円札裁判)。ペンネーム「尾辻克彦」で執筆した小説「肌ざわり」が1979(昭和54)年に中央公論新人賞、2年後に「父が消えた」で芥川賞を受賞。約30年に渡り町田を拠点に創作活動を続けている。

 同一人物である美術家・赤瀬川さんと作家・尾辻さんの創造の秘密に迫る展示は5章構成。「第1章 ニラハウス」は藤森照信さんの設計による自邸を模型やデザインスケッチ、写真で紹介。「第2章 千円札裁判以降」では肉筆で200倍に拡大模写した「復讐の形態学(殺す前に相手をよく見る)」、印刷した千円札でポットを包む「梱包作品」などを展示。

 「第3章 櫻画報」では雑誌「朝日ジャーナル」と「ガロ」に掲載されたパロディージャーナリズム漫画を展示する。尾辻克彦の誕生を解説するのが第4章。「第5章 カメラのまなざし」では、カメラのイラスト原画のほか、ライカ同盟や猫の宇宙、超芸術トマソンの資料を紹介する。

 関連イベントで、映画「利休」上映会、林丈二さんと南伸坊さんの対談「放談!赤瀬川原平さんというひと」、久住昌之さんの講演会、浅生ハルミンさんのトークショー、路上観察ワークショップなどを予定する。

 「赤瀬川原平と尾辻克彦の創作の根底には、冷静な観察者としての姿勢と、『価値の転換』『日常の異化』への共通した意識がある。本展では、美術家であり作家である以前に、ひとりの意識的な生活者として、日常の中に潜むナゾに真摯(しんし)に向き合い、常識を疑う姿勢を貫く希代の創作者の『創造の秘密』に迫る」(企画担当者)。

 観覧時間は10時~17時。月曜・第2木曜休館。観覧料は、一般400円、65歳以上・大学生200円、高校生以下は無料(10月26日、11月3日、12月21日は入場無料)。上映会や講演会などは事前申し込みが必要。12月23日まで。

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