野生動物の保護活動に取り組むNPO法人ジャパンワイルドライフセンター(町田市森野1、TEL 042-710-5590)は現在、オランウータンの赤ちゃんを育てるための支援金を募集している。
インドネシアで密猟者によって母を殺され、違法ペットとして飼育されていた未熟児オランウータン「ボブ」が独り立ちするまでの5年間で約150万円が必要。
「より多くの一般の方々に絶滅の危機にひんしているオランウータンの現状を知ってもらい、ほんのわずかでも人の心を動かし、その気持ちを『かたち』にできるように、と初めての方でも参加しやすいクラウドファンディングを利用することにした」と同NPO事務局長の飯吉茜さん。
プロジェクトで集めた支援金は、講演会のため10月に来日する霊長類の研究家ビルーデ・ガルディカス博士に渡す。ガルディカス博士は、森林伐採で生息地をなくしたり、孤児となったりしたオランウータンの赤ちゃんの保護活動に取り組んでいる。
「森林伐採の主な原因は、私たちが普段使うヤシ油の原料となるアブラヤシの大農園の拡大。ヤシ油は、チョコやポテトチップスなどの加工食品、化粧品、せっけんなど、私たちが毎日使うものの中にあふれている。日本はヤシ油の輸入国で世界15位、一人当たり年間4キロ以上のヤシ油を消費している」と飯吉さん。
「絶滅危惧種オランウータンの『今』を伝え日本の私たちができることを、ここ町田から発信していきたい」とも。
プロジェクトの期限は7月30日。