座間駅前に6月28日、農園・カフェ・子育て支援施設・ドッグランなどを備えた住宅団地「ホシノタニ団地」がオープンした。事業主は小田急電鉄(新宿区)。
同社が所有する築40年を超える社宅4棟のうち2棟に耐震補強などを施し、全55戸の賃貸住宅に転用した同団地。駐車場を地域に開かれた貸農園に作り変えたほか、住戸の一部を農家カフェや子育て支援施設として利活用する。
住戸の専有面積は37.38平方メートル。壁を取り払い、大きく使えるワンルームタイプで、内装はフローリングと白い壁でナチュラルな雰囲気に仕上げた。全戸南向きでバルコニーが付く。賃料は月7万5,000円~10万円(共益費含む)。
担当者によると、相場より1割ほど高いが現在約半分の住戸に入居申し込みがあるといい、当初想定していた子育て中の若いファミリーだけでなく、単身者やカップルの入居希望者も多いという。
同団地は、国土交通省の「住宅団地型既存住宅流通促進モデル事業」の採択を受けて進めている、経堂・町田・座間地区の約2万2000世帯を対象とした、住み替え支援の強化や社会問題化する空き家問題に対応する施策の一環。沿線の活性化と暮らしやすさの向上を図る。
担当者は「全面建て替えも検討したなかでリノベーションを選択した。郊外部での試金石となる。県西部に続き県央部でも人口減少が始まる。物件開発で沿線外からも人を呼び込み、エリアの価値向上につなげていきたい」と意欲を見せる。
現在、入居者募集でモデルルームを公開中。今後は収穫祭などのイベント、座間の魅力をブログで発信するなどソフト面も含めてコミュニティー形成を促進する方針という。