J3リーグ最終戦、FC町田ゼルビアは1対1でAC長野パルセイロに引き分けた。首位のレノファ山口FCもガイナーレ鳥取に引き分けたため、得失点差で山口が優勝、町田は2位でJ2・J3入れ替え戦に出場する。
勝ち点で首位の山口と並ぶ町田にとっては優勝の懸かるアウェー長野での一戦。大勢のサポーターがチャントで選手の会場入りを迎え、ゴール裏席を埋めた。
前半は中盤での激しいボールの奪い合いも、互いにチャンスをつくれずスコアレス。後半64分、長野が佐藤悠希のシュートで先制。町田も74分、左サイドのクロスに鈴木孝司が頭であわせて同点とするも、終盤2人の攻撃的選手を入れ替えた長野に押し込まれ、勝ち越しはならなかった。
ホイッスルの時点で鳥取が2対1で山口をリード。優勝と勘違いした町田の選手は喜び、ベンチの選手らがピッチに駆け込み、優勝セレモニーの準備も始まった。その直後のアディショナルタイム6分、山口が同点ゴール。町田の逆転優勝は幻になった。
試合後、相馬直樹監督は「ぬか喜びになってしまったが、勝っていれば昇格が現実になった。勝つ力が我々に足りなかった」と振り返る。入れ替え戦に向けて、「去年、長野が破れなかった壁で簡単ではない。ただ、苦しい状態からここまで来ることができた。J3のライバルの中で磨かれてきた部分をぶつけて、最後に昇格できるように最善を尽くしたい」とも。
J2・J3入れ替え戦はホームアンドアウェー方式。第1戦は11月29日に町田市立陸上競技場、第2戦は12月6日にJ2クラブのホームスタジアムで行われる。