「D52形蒸気機関車」をレストア-横浜線開業100周年で公開へ

D52形蒸気機関車のレストア作業風景

D52形蒸気機関車のレストア作業風景

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 相模原市内のボランティアが7月より、鹿沼公園(相模原市鹿沼台2)に保存されているD52形蒸気機関車の清掃・レストア作業を行っている。同車両の運転席は9月13日、横浜線開業100周年記念事業の関連イベントとして一般開放される。

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 D52は第二次大戦中の鉄道貨物需要に応えるべく、D51を改良して誕生した国鉄のテンダー式蒸気機関車で、日本の蒸気機関車の中では最高の出力を持つ。1943年~1945年に285両が製造された。

 「D52の保存機は全国にわずか7両。全国的に保存機が見られるD51に比べ非常に少ない」と説明するのは、ボランティアの杉本昌樹さん。杉本さんは、D51の清掃・レストア作業にボランティアとして関わった経験を持つ。「私の子どもが、さびてボロボロの正面ナンバープレートがない姿を蒸気機関車だと喜んで眺めていた。本当の姿を伝えたいと思った」(杉本さん)

 杉本さんは今年2月、相模原市の公園管理事務所にD52の清掃や整備のボランティアを申し出た。「この車両が最後にレストアされたのは10年ほど前。風雪にさらされてひどい状態で、手をかけるなら今しかないと市に申し出た。その時、市は車両を解体する予定だった」(同)。

 市役所の許可が下りたのは7月。「横浜線開業100周年記念事業として、鹿沼公園のD52を一般公開できないかと話が持ち上がり、イベントに使用するための特別整備という名目で、運転席回りの整備を始めることができた」(同)。

 清掃・レストア作業にかかる費用は杉本さんがすべて負担している。「作業方法が分からない場合は、国鉄OBの技術指導や鉄道仲間のアドバイスを受けている。土曜・日曜は作業にかかりっきり。ばかみたいだが、とても楽しい」(同)。正面ナンバープレートは市が保存してあることが分かり、取り付けた状態での公開を予定する。

 今月23日・24日は、蒸気機関車のレストア経験者10人が全国から集まり、作業を手伝う。「経験者以外の飛び入り参加も歓迎。車両を磨く作業などを手伝っていただければ。時間は9時~17時を予定」(同)。9月13日は、D52の運転席を開放し、JR東日本から借り受けた子ども用の制帽・制服を着用できる「ちびっ子SL撮影会」なども行う。

 「今回のイベントをきっかけにD52を多くの人に知っていただきたい。今後は車両全体のレストアをやりたい」(同)と意気込む。

関連写真-鹿沼公園のD52形蒸気機関車子どもがデザインしたラッピングトレイン-小田急線で運行開始(町田経済新聞)新型ロマンスカー「MSE」運行開始-町田から大手町へ(町田経済新聞)

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