見る・遊ぶ

相模原ライズ、富士通に大金星 アメフトXリーグ

4点差に迫る29ヤードTDを成功させたWR宜本潤平選手 Photographs by Kohei SAEKI 
© Official RISE pics

4点差に迫る29ヤードTDを成功させたWR宜本潤平選手 Photographs by Kohei SAEKI © Official RISE pics

  • 6

  •  

 社会人アメリカンフットボールの国内最高峰「X1スーパー」第2節が9月14日、富士通スタジアム川崎(川崎市)で行われ、ノジマ相模原ライズ(以下、ライズ)が富士通フロンティアーズ(以下、富士通)に29対28で勝利した。観客数は1383人。

[広告]

 富士通は、ライスボウルが社会人同士の日本選手権になった2021年シーズン以降、秋季リーグ戦で無敗を誇り、日本一のタイトルを3度獲得している強豪。一方、ライズは創設以来タイトルに届いていないが、今春の対戦では同チームに勝っている。

 試合は富士通がコイントスに勝ち、レシーブを選択。8分間で6度ファーストダウンを更新し、ランによるタッチダウン(TD)で先制する。ライズもすぐに反撃し、クォーターバック(QB)カート・パランデック選手が55ヤードを独走して同点に追いつく。その後、富士通は2シリーズ連続でTDを決めたが、ライズはフィールドゴール(FG)1本にとどまり、10対21で試合を折り返す。

 後半開始直後、ライズはパランデック選手がワイドレシーバー(WR)テイヴィアン・カニンガム選手へ30ヤードのTDパスを通して反撃。続く富士通の攻撃では、ライズのオフェンスライン(OL)齊川尚之選手がQBサックを決めて流れを引き寄せたかに見えたが、直後にファンブルを富士通にリカバーされる。さらに、富士通のTDを狙うパスをライズのディフェンシブバック(DB)宮本侑知選手がインターセプトし、無得点に抑えて攻守交代。

 ディフェンスの攻防が続く中、第4クオーター中盤に富士通のランニングバック(RB)トラショーン・ニクソン選手が13ヤードのTDランで再びリードを広げる。ライズの攻撃はフォースダウンに追い込まれてギャンブルを選択。WR小林岳史選手が執念のキャッチでファーストダウンを更新し、続くWR宜本潤平選手への29ヤードTDパスで4点差に迫る。

 残り時間4分4秒。ライズはオンサイドキックで勝負に出る。キッカー兼パンターの佐藤太希選手が放った楕円形のボールは、地面を這うように鋭くバウンドし、2度目に大きく跳ね上がってカニンガム選手の胸に収まる奇跡のリカバーとなる。敵陣49ヤードからの攻撃で、パランデック選手が再びカニンガム選手へTDパスを通し、ついに逆転に成功する。さらに守備陣の踏ん張りで富士通の攻撃を56ヤードFGトライに追い込む。ラストプレー、富士通の再逆転を懸けたキックはゴールポスト手前で失速。スタジアムはどよめきと歓声に包まれた。

 試合後、ライズの城ヶ滝一朗ヘッドコーチは「気持ちが続くというのは、体力が続くということ」と語り、炎天下での厳しい練習が勝利につながったと振り返った。「前半で力負けしていないとわかったので、後半はこちらから仕掛けていこうと話した」と戦略を明かし、今季の目標を「リーグ戦全勝での優勝」と宣言した。

 富士通から移籍し、キャプテンを務める宜本選手は「10年間、パナソニックとオービック以外が、秋に富士通に勝つことはなかった。それくらい、(富士通に勝つのは)ありえないこと。ライズに加入して4年間、『ひとつのプレーに集中しよう』と言い続けてきた。チームは変わりつつある」などと明かす。

 ライズの次戦は9月28日、同スタジアムで富士フイルム海老名 Minerva AFCと対戦する。

エリア一覧
北海道・東北
関東
東京23区
東京・多摩
中部
近畿
中国・四国
九州
海外
セレクト
動画ニュース