J3リーグ第38節が11月29日、相模原ギオンスタジアムで行われ、SC相模原が0-5で栃木シティに敗れた。入場者数は4498人。
プレーオフ進出を逃し、優勝を懸けて戦う栃木を迎えてのJ3リーグ最終節。ピーター・ウタカや田中パウロ淳一といったリーグ屈指のアタッカーを擁する栃木が終始優位に試合を進めて大量点を奪い、J3参戦1年目でJ3優勝・J2昇格を成し遂げた。
栃木は、実業団チーム「日立栃木サッカー部」を前身とし、関東1部リーグやJFLでは「日立栃木ウーヴァスポーツクラブ」としてFC町田ゼルビアとしのぎを削った名門クラブ。ギオンスタジアムには多くのサポーターが応援に駆けつけ、優勝の喜びを分かち合っていた。
試合後のホーム最終戦セレモニーで、島川俊郎選手は「J2昇格の目標は達成できず、キャプテンとして責任と悔しさを感じる。天皇杯での粘り強さや、若手・中堅・外国籍選手、ベテランと言われる武藤雄樹選手、引退する田代真一選手の活躍など、ポジティブな要素もあった。しかし、それを継続する力が足りなかった。一人ひとりが反省し、この悔しさを次のステージで晴らすために努力を続けたい」と挨拶。
引退セレモニーで田代選手は「プロサッカー選手として19年間、多くの方々に支えられ、幸せな選手生活を送ることができた。苦しい時も成長を信じやり続け、気づけば人生の半分以上を捧げた。SC相模原ではJ2昇格の目標は達成できなかったが、将来のJ1、ACLでの活躍を期待している」と話す。
シュタルフ悠紀リヒャルト監督は「非常にふがいないシーズンだった」と振り返り、その要因としてこう話す。
「J3(での監督経験)は7年目になるが、これまでのJ3では、もう少しつながりを持ったフットボールでも、上位に食い込めるチームが多かった。ただ、今年に関しては、つなぐことよりもいかにダイレクトに敵陣へ入るか、コンビネーションで崩すよりも、事故が起こりやすい配球や攻撃でゴールに迫るか、そうしたスピード重視のスタイルがトレンドだったと思う」
「リーグとしても、アクチュアルプレーイングタイムを伸ばそうという取り組みもあって、これまでならファールになっていたプレーが流される場面も増えた。そのレフェリング基準も含め、ボール保持をベースにするチームにとっては、やや不利に働く傾向があったと感じている」
「そういった中で、我々はリーグ戦前期、ビルドアップを軸に、中盤にスクリーンを作って守備からボールを奪い、パスをつないで前進していくフットボールを試みていた。ただ、後半戦に向けてはよりダイレクトに敵陣へ入ること、より高いラインで相手陣内からプレッシャーをかけていくスタイルへ少しずつシフトしていった」
「結果的に見ると、そのトレンドの読みをもっと早い段階からつかみ、最初からその戦い方にシフトできていれば違った結果になっていたのではないかという思いがある。そこは自分自身もっとアンテナを張り、開幕から調整できていればと強く悔しさが残っている」
相模原の最終成績は13勝11分14敗の12位。