青山学院大学は4月4日、同大相模原キャンパス(相模原市中央区)で女子駅伝チームの創設会見を開いた。会場には同大関係者のほか、理念を共有するパートナー企業や自治体の関係者も登壇した。
男子駅伝チームを大学駅伝の覇者に育て上げた原晋監督が、男女兼任で指揮を執る。
原監督は創設の狙いについて「女子駅伝部を通して社会課題を解決し、研究機関として女子教育のあり方をさらに充実させていくことにある」と説明。「女子アスリートの前には、ライフイベントとの両立や身体的課題、不十分な指導体制など、依然として高い壁が立ちはだかっている。この障壁は現代の社会課題にも通じるものだ。スポーツを通じてこれらを解決し、女性が競技者として、また一人の人間として自分らしく輝き続けられる場所をつくりたい。その強い決意を形にしたのが今回のチーム創設だ」と語った。チーム理念には「美しさ・爽やかさ・力強さ」を掲げ、すべての女性に活力を与える存在を目指すという。
一方で原監督は、現在の女子陸上界に対して強い危機感も示した。女子3000mの高校記録が20年以上更新されていないことや、全国高校女子駅伝の参加校数が10年前から約4割減少している事実を指摘。「勝敗だけでなく、人として社会にどう向き合うかを学ぶ教育を行いながら、低迷する女子陸上界を盛り上げていきたい」と述べた。
1期生には、昨年度の全国高校総体(インターハイ)女子3000メートルで日本人トップ(全体3位)の芦田和佳(のどか、立命館宇治高出身)選手、日本人2位(全体4位)の池野絵莉(かいり、須磨学園高出身)選手が入部した。
2人はすでに男子との合同合宿や練習にも参加。原監督は「合宿では芦田が男子の最後尾を追い抜く走りを見せた。男子側も刺激を受け、レベルの底上げにつながっている」と手応えを語った。芦田選手は「私たちの走りで多くの人に元気を届けたい」、池野選手は「芦田さんと一緒に4年間で個人の力を磨きたい」と抱負を述べた。
今後はまず個人種目に特化し、オリンピックや世界陸上の代表選手の輩出を目指す。チームとしては、2027年10月の「全日本大学女子駅伝」での初出場・初優勝を目標に掲げる。また、2028年には、男子チームとの合同による「全国対抗混合駅伝」や「富士山女子駅伝」への出場・勝利も視野に入れている。
最後に原監督は「男子チームで培った青山学院のノウハウ、そして原のノウハウを活用し、選手とともに精一杯頑張りたい」と決意を語った。