全国の図書館に環境問題関連の図書を置いてもらうための旅を続けながら、道中で本を貸し出す「じてんしゃ図書館」が11月12日、町田市内を通り抜けた。
同館の土居一洋館長は「百年の愚行」(Think the Earthプロジェクト刊)に感銘を受け、2005年1月から全国3,000カ所の図書館に同書を置いてもらうことを「お願いする」旅を始めたが、話さえ聞いてもらえない図書館が多かったため、悩んだ末に自らが図書館となって同書を普及する「じてんしゃ図書館」を始めた。
同館は、水車をモチーフにした手製の本棚を自転車に連結させたもの。本棚には子どもにもわかりやすく書かれた環境問題関連の本を置くほか、走行中にご飯を炊くことができる「かまど」や野菜を栽培する「小さな畑」を装備。「水車は日本のエコロジーシステムの象徴」と土井さん。
1人1冊借りることができ、返却不要。読み終わったら誰かに回してもらうシステム。これまでに約800冊を貸し出してきた。
貸出本のほとんどは土井さんが自費で購入。道中、アルバイトをしながら北海道・東北・北陸を中心に旅を続けてきた。同7日に横浜で開催された図書館総合展での朝日新聞社主催の講演会を終え、年末の到着を目指して自宅のある愛知県岡崎市に向かうという。