玉川大学ソーラーチャレンジプロジェクト(TSCP)は8月10日~12日に秋田県大潟村で行われた「ワールド・グリーン・チャレンジ・ソーラー&FCカー・ラリー」で3年連続の総合優勝を果たした。
同大会は、太陽光と水素を唯一のエネルギー源として3日間約25時間を走破するラリー。1周25キロのコース周回数を競う。今年は、昨年まで実施していた「ワールド・ソーラーカー・ラリー」と「全日本学生ソーラー&FCカーチャンピオンシップ」の2つを一本化して行われた。
チームには、学生17人と教員2人が参加。2005年からレースに出場している太陽光と燃料電池のハイブリッドカー「オンディーヌ」の電気2重層キャパシタを新調、蓄電効率を高めた。
レース初日は、大きな走行抵抗によるエネルギー消費の増加に悩まされ、首位に1周差の2位で終了。しかし2日目に総合トップに立つと順調に周回を重ね、2位に3周差をつけてゴール。周回数は昨年を8周も上回る合計41周を記録、大会3連覇と燃料電池部門8連覇を果たした。最高速度は110キロ、平均速度は50キロ。
併せて、同チームが開発中のバイオ水素4輪車が、持続可能な社会を構築するために役立つ技術やシステムの実験などを目的として、今大会から設置された「グリーンフリート部門」でコンセプト賞を受賞した。
チーム総監督の小原宏之・工学部教授は「大会名称が新しくなった年に優勝できた。学生たちは優勝に喜ぶだけでなく4輪車の新カウル作製とバイオ水素生成研究にまい進することを誓っている」と話す。