女子美術大学は11月11日~13日、「gsgp 女子美アートセンター準備室」(相模原市南区相模大野6、TEL 042-740-7520)のオープニング・パーティーを開催した。
アートセンターは、先端的なアート活動の紹介、教育プログラムやアーティスト・イン・レジデンスの展開、アート情報による交流などを行う拠点。新たなアートの舞台として近年、注目を集めている。
同大学は2008年から3年間、文部科学省の助成を受けてアートセンターの調査研究を行い、資料収集とデータベースの整備、展覧会やワークショップなどを開催してきた。準備室はその成果を踏まえ、発展的に活動する組織。美術研究科芸術文化専攻の杉田敦教授が代表となり、助手や大学院生、修了生など十数人が運営する。
「キャンパスは駅から離れているため、一般の人に来てもらうことが難しい。明確な目的がなくても、アートに親しめる場所を最寄りの駅である相模大野に開設した。アートやデザインの現場で活躍する人材の育成、アートで経済的自立を目指すポストドクターや卒業生が作品を紹介し、お金を稼ぐこともできる場所にしたい」(杉田教授)。
延べ床面積は約100平方メートル。展示スペースのほか、映像資料室、ワークショップルーム、ミーティングスペース、カフェコーナーなどを備える。オープニング・パーティーではアート関連資料や学内外のアーティスト作品を展示。スチールパン奏者、田中良夫さんのライブや学生のパフォーマンスなどを行った。
準備室は来年3月までの予定。期間中、週末を中心にワークショップやレクチャー、ディスカッション、地域でのコラボプロジェクトの成果発表などを行うという。来年度以降の展開については、「研究室としての利用、相模原市民ギャラリーや開設予定の市立美術館との連携も検討している。経済的に自立して運営できる組織体制にすることも考えられる」とも。