文教地区・淵野辺にあるちょっと変わった食堂。入りやすそうでいて、鍵がかかっていてトビラが開かない。なぜ、こんな場所が誕生したか?「まちの不動産屋さん」2代目が、ここを舞台に巻き起こる人間模様を語る連載コラム。
淵野辺で創業42年となる不動産屋の二代目、池田峰です。日本で一番「味どう?」と聞いている不動産屋です。当社、東郊住宅社が運営する入居者向け食堂「トーコーキッチン」にまつわるエトセトラをお話しさせていただきます。
ある日、こんなつぶやきを見つけました。
トーコーキッチン初体験を反芻している様子がひしひしと伝わってきます。
彼女はいったいどうしたというのでしょうか?
トーコーキッチンの朝は開店時刻の8時よりもずっとずっと早く始まります。どうしてでしょうか? それは、トーコーキッチンの料理が手づくりによるものだからです。
トーコーキッチンの料理のコンセプトは、毎日食べても毎食食べても飽きない、おいしくて健康的な「お母さんの料理」です。レトルトなどといった出来合いの食品は使わず、あくまでも手づくりにこだわっています。塩分量や調味料の使い方にも気をつけています。トーコーキッチンの料理を食べた後に変な喉の渇きを感じて欲しくないな、という思いからです。
そこで、先ほどのつぶやきです。
2016年1月15日。ほんの3週間前にオープンしたばかりのトーコーキッチンに初来店。不動産屋が入居者サービスとして運営しているという、ちょっぴり変わった食堂のその味を先駆けて伝えたい願望がついに極限まで達し、そして、世の中に向けてつぶやいたのです。
それを見つけたボクは、すぐさま彼女にこう返信しました。
「素敵な食レポをありがとうございます! スタッフ一同、励みになります。メニューは日替わり定食や週替わり定食のほか、カレーライスやハヤシライスもご用意していますので、ぜひお試しください。これからもどうぞご贔屓に!」
オープンしたてのトーコーキッチンにとって、とても貴重でありがたい常連さんとなってくれた彼女。以後、トーコーキッチンのメニューを次々と制覇していってくれたのでした。
ところで、毎日ご利用いただいても同じ料理が続いて飽きないようにとの思いから、今では約80種類のメニューを提供しているトーコーキッチン。彼女が優しい味と評してくれた料理の素材は、どこからやってくるのでしょうか? 朝食が100円、日替わり定食が500円の価格設定。やはり、安価な食材を上手に組み合わせてやりくりしているのでしょうか?
答えは「ノー」です。
実は、そこにトーコーキッチンの料理に込めたわたしたちの更なるこだわりがあるのです。
でも、それはまた別のお話。