文教地区・淵野辺にあるちょっと変わった食堂。入りやすそうでいて、鍵がかかっていてトビラが開かない。なぜ、こんな場所が誕生したか?「まちの不動産屋さん」2代目が、ここを舞台に巻き起こる人間模様を語る連載コラム。
淵野辺で創業43年となる不動産屋の二代目、池田峰です。日本で一番「味どう?」と聞いている不動産屋です。当社、東郊住宅社が運営する入居者向け食堂「トーコーキッチン」にまつわるエトセトラをお話しさせていただきます。
ある日、こんなつぶやきを見つけました。
リーダーシップ感みなぎる様子がひしひしと伝わってきます。
彼はいったいどうしたというのでしょうか?
以前にもお話しした通り、トーコーキッチンはわたしたち東郊住宅社が管理する1,600室の賃貸物件に入居しているみなさんのための特別な食堂なのですが、特例も設けています。
それは、施錠されている食堂のドアを開けるのに必要となるカードキーを持っている当社管理物件入居者と同行していただければ、どなたでも、何名でも、何回でもトーコーキッチンをご利用いただけるという特例です。
そこで、先ほどのつぶやきです。
2017年1月12日。ちょうど、ある大学の一部の学生の間で「東郊住宅社のカードキー所有者が『勝ち組』と呼ばれている」という噂を耳にしたころの出来事でした。トーコーキッチンに誰かを誘いたい願望がついに極限まで達し、そして、友人に向けてつぶやいたのです。
それを見つけたボクは、すぐさま彼にこう返信しました。
「特例を有効活用してくれてありがとう。同行者はたくさん集まったかな? これからも友だちを誘って、みんなで食べに来てね。どうぞご贔屓に!」
その後も、トーコーキッチンを利用したいという友人をたくさん連れて来てくれた彼。トーコーキッチンという場の存在を面白がって、他にはない、淵野辺ならではの学生生活を存分に楽しんでくれたのでした。
ところで、自分がトーコーキッチンに行きたいときに、このような誘いをかけてくれる東郊住宅社の管理物件入居者の友人・知人がいない場合は、もう打つ手がないのでしょうか?
答えは「ノー」です。
実は、そこにトーコーキッチンをきっかけにしたつながりを楽しんでもらえたらうれしい、というわたしたちの更なる思いがあるのです。
でも、それはまた別のお話。