文教地区・淵野辺にあるちょっと変わった食堂。入りやすそうでいて、鍵がかかっていてトビラが開かない。なぜ、こんな場所が誕生したか?「まちの不動産屋さん」2代目が、ここを舞台に巻き起こる人間模様を語る連載コラム。
淵野辺で創業45年となる不動産屋の二代目、池田峰です。日本で一番「味どう?」と聞いている不動産屋です。当社、東郊住宅社が運営する入居者向け食堂「トーコーキッチン」にまつわるエトセトラをお話しさせていただきます。
今回は新春特別編として、トーコーキッチンでは入居者のみなさんとどんなコミュニケーションが図られているかをご紹介させていただきます。
まずは、1枚目の写真です。これは東郊住宅社管理物件のオーナーさんや入居者のご実家、トーコーキッチンのファンだと公言してくださっている他県の不動産屋さんが届けてくださった野菜や果物の一例です。トーコーキッチンでは調理スタッフがそれぞれの素材の味を生かした方法で大切に調理し、利用者みんなでおすそ分けをして旬の味覚を楽しませていただいています。
次は、2016年10月30日に撮影された2枚目の写真です。その1ヶ月ほど前、トーコーキッチンはグッドデザイン賞を受賞したのですが、そのことを知った常連のYちゃんが「花は買えなかったので、描いてきました」と届けてくれた絵です。その気持ちがとてもうれしく、今も店内に飾らせてもらっています。
最後は、店内に用意してあるお子さま用おもちゃの写真です。退店後のテーブルを清掃しに行ったスタッフが見つけた、かわいいメッセージでした。「ごしそうさまでした。」その想いがとても励みになり、こちらも店内に飾らせてもらっています。
トーコーキッチンでの理想の挨拶は「髪切った?」です。デジタルのつるつるなコミュニケーションではなく、アナログのざらざらなコミュニケーションを積み重ね、いつの日か「淵野辺に住んでよかった」「昔、淵野辺に住んでたときにこんな食堂があってね。アレ、おいしかったなぁ~」なんて、愛着を持って振り返ってもらえたらうれしいなと思っています。