![月岡芳年『風俗三十二相』より「あいたさう 嘉永年間おいらんの婦宇俗」 明治21年(1888) 木版](https://images.keizai.biz/machida_keizai/headline/1330412359_photo.jpg)
歌川国芳と月岡芳年を中心に幕末明治期に活躍した絵師を紹介する「浮世絵-国芳から芳年へ-」展が3月3日より、町田市立国際版画美術館(町田市原町田4、TEL 042-726-2771)で開催される。
歌川国芳(1797~1861)は「武者絵の国芳」として名高く、洋風の説話画や美人画など、さまざまなジャンルを描いた。斬新な発想から「奇想の絵師」として近年も注目を集めている。
月岡芳年(1839~1892)は国芳の弟子の一人。デビュー当時は国芳の作風をよく学んだ浮世絵を描いたが、明治期になると師匠の作品には見られない繊細な筆遣いに個性を発揮。美人画や日本古来の説話画を多く生み出し、明治期の浮世絵界の第一線を常に走り続けた。「芳年は明治という新しい時代よりも江戸の昔を懐かしんだ人だったので、洗練された作品にはどこか江戸の面影が漂っている」と同館学芸員。
同展は、国芳から芳年へと受け継がれた幕末明治期の浮世絵、約120点を展示。館長によるギャラリー・トーク、版画体験イベント「芳年を摺(す)ろう」、版画家による公開制作などの関連催事も予定する。「高度な技術によって生み出された浮世絵の多彩さ、美しさをご堪能いただければ」
開館時間は10時~17時(土曜・日曜・祝日は17時30分まで)。観覧料は、一般=600円、高校・大学生=300円、65歳以上=300円、中学生以下無料。初日は無料。月曜休館。4月1日まで。