ダスキン事業や宅配水事業を手掛けるナック（東京都新宿区）は5月15日、レーシングドライバーの佐藤琢磨選手とスポンサー契約を締結したと発表した。同契約で佐藤選手は今年のIZODインディカー・シリーズで、ドライバーズキャップにナックのロゴを掲げる。

　佐藤選手は1977（昭和52）年、町田市生まれ。和光高校で自転車競技を始め、インターハイなどで優秀な成績を残した後、早稲田大学在学中にモータースポーツに挑戦。2001年にイギリスのF3で日本人初めての総合優勝。翌2002年、モータースポーツに転身してから5年でF1デビュー。2004年のヨーロッパGPでは、日本人ドライバーで初めて予選最前列を獲得し、アメリカGPでは表彰台に上がる快挙を成し遂げた。2010年からインディカー・シリーズに参戦している。

　ナックは1971（昭和46）年、町田市で創業。同社西山会長が、弁護士だった佐藤選手の父親と昔から縁があったという。スポンサー契約について、同社担当者は「海外を拠点にF1からインディカーへと、さらなる挑戦を続ける佐藤選手の姿が企業イメージに合致する。被災地支援に取り組む姿勢に共感した」と説明する。

　佐藤選手は「地元町田市の企業から応援していただけることが決まり、とてもうれしく思います。創業者である西山会長とは25年も前からのお付き合いがあり、子どもだった自分がモータースポーツに夢見ていたことを知っている数少ない知人でもあります。数々の挑戦を続けて業界トップの地位を築かれたように、僕自身もインディカー・シリーズの頂点を目指しチャレンジしていきたい」とコメントしている。