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町田の文学館で漫画「のらくろ」展-原画100点を展示

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 漫画家・田河水泡さんの作品「のらくろ」の人気の秘密を探る展覧会が1月19日より、町田市民文学館ことばらんど(町田市原町田4、TEL 042-739-3420)で開催される。

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 同作品は身寄りのない野良犬「のらくろ」が、猛犬連隊に入営し、失敗をくり返しながらも機知とユーモアでさまざまな困難を乗り越えていくストーリー。日中戦争と第二次世界大戦のさなかの軍国主義へと向かう時代、執筆禁止令を受けるまでの11年間、少年たちに笑いと希望を与え、絶大な支持を得た。

 田河水泡さん(1899年~1989年)は現在の東京都墨田区生まれ。前衛芸術家、落語作家を経て漫画家になり、32歳のころ、「少年倶楽部」に「のらくろ二等卒」を発表。戦後の不遇な時期を経て1969(昭和44)年、「復刻版 のらくろ漫画全集」全10巻が刊行されると、第2次「のらくろ」ブームが到来した。

 田河さんは70歳から町田市玉川学園に居を構え、エッチングの制作や「滑稽」の研究にも打ち込み、亡くなるまでの20年間を過ごした。

 同展は、約100点の原画、書簡や雑誌、書籍などの資料を展示。田河さんの90年にわたる人生をひもとき、50年をかけて完結させた「のらくろ」シリーズへの熱い思いや作品に通底するペーソスの理由を探り、戦後の漫画家たちにも影響を及ぼした作品の魅力に迫る。

 関連イベントとして、漫画コラムニスト・夏目房之介さんの講演会、落語家・三笑亭夢吉さんらによる「田河水泡の新作落語会」、イラストレーター中垣ゆたかさんの4コマ漫画教室、田河さんゆかりの地を歩く文学散歩、のらくろSPレコード鑑賞会などを予定する。

 開催時間は10時~17時(金曜は20時まで)。月曜・第2木曜休館。観覧料は、一般400円、65歳以上・大学生200円、高校生以下は無料。1月19日、2月10日、3月24日は入場無料 。3月24日まで。

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