現在公開中の映画「まほろ駅前狂騒曲」で多田便利軒のロケ地となった町田駅前の内藤ビルで11月1日、「まほろ駅前フェス」が開催された。主催は、まほろ駅前経済新聞社と内藤ビル。
映画館がない町田駅周辺で「ご当地映画を見たい」という思いから始まったフェス。当日は第一作「まほろ駅前多田便利軒」の上映会のほか、同作品とドラマ「まほろ駅前番外地」を中心とした関連グッズの展示、ロケ地巡りツアーが行われた。
上映会は全ての回で予約満席となり、ロケ地巡りにも計100人以上が参加。埼玉県や千葉県、長野県、大阪府や兵庫県など遠方からの参加者も見られた。
神戸から夜行バスで駆けつけたという女子大生は「初めて来た町田の印象は、『素直にまほろだ!(笑)』。作中にあるように、『まほろで育った人間はまほろを出ない』というのを何となく感じた」と話す。
まほろ駅前経済新聞社の社員(有志)として運営にも参加。「こぢんまりとしながらも来たかいがあったと思わせてくれるボリュームだった。内藤ビルの一室に詰め込まれた展示品は、まほろファンにとっては、まさにお宝が眠る洞窟。ロケ地巡りは案内人の貴重なエピソードとともに、まほろの住人になった気分で巡ることができ、作品の新たな楽しみ方を発見することができた。町田の人々のあたたかさを感じ、勇気を出して来て本当に良かった」とも。
ビルオーナーの内藤太郎さんは「まほろ駅前シリーズをこよなく愛する地元ファンの声から始まった企画が、全国のまほろファンを町田に足を運ばせ、地元ファンと全国のファンが交流できた良い企画だった。地元以外にも熱狂的に応援する人たちがたくさんいることを知った」と振り返る。
「まほろ駅前狂騒曲」は公開2週間あまりで前作「まほろ駅前多田便利軒」の最終興行収入を突破するという快挙を達成。「まほろファン」が劇場に何度も足を運ぶだけでなく、まほろ駅前フェスなど関連イベントへの参加、SNSによるファン同士の交流なども静かな盛り上がりを見せている。