アメリカンフットボール・Xリーグ第6節、ノジマ相模原ライズは富士通フロンティアーズに10対17で敗れ、ポストシーズン進出を逃した。
前節、昨年度王者パナソニックと接戦を繰り広げながらも逆転負けしたライズのレギュラーシーズン最終戦。今季唯一のホームゲームに迎える富士通は現在首位で、これまで一度も勝ったことがない強敵。
ライズは前半、タッチダウンとフィールドゴールで9点先行され、自陣に攻め込まれる苦しい展開。それでもディフェンス陣が踏ん張ると、オフェンス陣が攻撃のリズムをつかみ始める。後半の第3クオーター、QBデビン・ガードナー選手からRB東松瑛介選手へのパスを成功させると、RB金子泰徳選手、WRジェレミー・ギャロン選手らのランプレーで相手陣営に攻め入り、最後はガードナー選手が自らエンドゾーンに飛び込んでタッチダウン。WR出澤信選手のトライ・フォー・ポイント・キック成功で7対9と2点差に詰め寄る。
流れをつかんだライズは第4クオーター開始早々、出澤選手が32ヤードのフィールドゴールを決めて、10対9と逆点。このまま逃げ切るかと思われたが、富士通はQBコービー・キャメロン選手のランプレーなどでフィールドポジションを確保すると、残り22秒、タッチダウンとツーポイントコンバージョンで8点を追加し、試合終了。
ライズは上位リーグSUPER9最下位の9位、日本一を決するJXBトーナメント進出は果たせなかった。
試合後、須永泰通ヘッドコーチは「ホームの応援を受け、全力を尽くした結果。前半、自分たちのプレーができないなかで、QBガードナー選手が右手首を負傷してしまった。本来の力を発揮できなかったのが痛かった」と振り返る。
名門ミシガン大出身の選手らを獲得して日本一を目指したが、Xリーグ昇格後、最も悪い成績でシーズンを終えた。「一流の選手をチームに当てはめただけで勝てるわけではない。コーチと選手間、選手間の融合を目標にコミュニケーションを密にとりながら、練習や試合を重ね、徐々によくなってきていた。もっと強いチームになれた」と悔しさをにじませた。
この日は、相模原市民に観戦チケットを配ったこともあり、2,583人が入場。ライズ側スタンドはチームカラーのオレンジ色に染まった。試合後の挨拶で東松キャプテンは「一からやり直して、来年強くなって帰ってきます。引き続き応援をよろしくお願いします」と頭を下げた。
ライズは11月23日、富士通スタジアム川崎で「ディビジョン3-4位」を決める試合に臨む。対戦相手は東京ガスクリエイターズ。