町田の中心市街地に唯一残る横丁商店街「町田仲見世商店街」の魅力を紹介するウェブサイトが10月4日、公開された。
仲見世商店街は、第二次世界大戦終戦2年後の1947年、二・六の市の空き地に「町田国際マーケット」として開業。1953年に現在の名称ヘ変わり、今年で70周年を迎えた。開業当初は物販店が占めていたが、現在は飲食店がひしめき合う。同様の横丁は再開発などで姿を消し、昔の町田の面影を残す名所になっている。
「レトロな飲食店街という全体の印象だけではとらえきれない、個人店の店主のいま現在の魅力を伝えたい」とウェブサイトを立ち上げた「ナカヒト町田」代表の細井丈友さん。本業のかたわら商店街内の鮮魚店「マルハチ」で早朝バイトを始めたことが、きっかけとなった。
コンテンツは、写真集「町田市今昔写真帖」や岡前商店(茶販店)が保管する歴史資料をもとに取材した「仲見世の歴史」記事を皮切りに、仲見世創業からの老舗店などを順次掲載。SNSも活用し、きめ細かく情報発信する。取材を断ることが多いという店主とも「マルハチでバイトしてます」という一言から会話が広がるという。
商店街を活性化したいと、新たな客層を開拓するため、子どもに対面販売の魅力を伝えるイベントも企画。子どもが描いた仲見世の絵画作品展示、各店舗を紹介する紙芝居の制作と上演などを予定する。「SNSも紙芝居も経験ないけど、これからの挑戦だよ」と細井さん。「40を超える全ての店舗を紹介することが目標。ライフワークとして続けていきたい」と笑顔を見せる。