スリーエムジャパンの顧客向け展示施設「カスタマーテクニカルセンター」(相模原市中央区南橋本3)が11月20日、20周年を迎える。
顧客の技術的な課題を解決するアイデアを顧客と同社エンジニアがともに考え、導くことを目的とする同施設。日本人の発想で1997年、同社グループの研究開発拠点である相模原事業所内に開設。自動車、エレクトロニクス業界を中心に年間6000人が訪れるという。同様のコンセプトで世界40カ国56カ所に展開する。
「日本の研究開発は相模原が中心。世界に貢献する」(リュウ・キョウ常務執行役員兼チーフテクニカルオフィサー)、これまでに和紙を組み合わせたマスキングテープ、止水機能付き外壁防水シートなど数多くの日本初イノベーションを生み出してきた。
顧客の課題は近年、高い社会性を帯び、大型化・複雑化する傾向という。同社は20周年を機に、従来の「技術的課題の解決」を中心とした展示に加えて、「社会的課題の解決」に向けた事業部横断型のアプローチを実施。
道路や橋りょうなどの「社会インフラの更新・長寿命化」、地震対策、自動運転を実現するための交通インフラ更新を見据えた「IoT時代の到来」など、5つの「ジャパンメガトレンド」にあわせたソリューション提案に注力し、新たな展示ゾーンを設けるという。
「2027年にリニア中央新幹線が開通し、発展が見込まれる地域に位置するユニークなソリューションセンターになる」(永野靖彦センター長)。