相模原市は6月18日、JR横浜線連続立体交差化事業の調査結果を公表した。
同事業は、相模原駅を中心とした約3.7キロメートルを検討区間とし、区間内6つの踏切を除去することで、広域道路ネットワーク構築や広域交流拠点のまちづくりへの大きな効果を見込む。
調査では、工事費や施設の保守費などの経済性で優れる「高架方式」、周辺土地利用に対する環境面で優れる「地下方式」の施工方式4案を想定。概算事業費は、仮線高架案700億円、別線高架案800億円、直下地下案1,500億円、別線地下案2,000億円。工期は最短9年、最長16年。
いずれの案も、「高砂踏切の廃止または付替え」と「相模原駅の駅舎、駅ビルなどの既存構造物への影響」の検討、「相模総合補給廠内での事業用地の確保」を課題とするも、技術的に可能であることを確認した。
市では今後の検討課題として、小田急多摩線の延伸を想定した位置関係の整理、JR横浜線と交差する都市計画道路「宮下横山台線」「市役所前通り線」の機能確保の検討などを挙げる。
また同事業が長期間に及ぶことから、相模原駅周辺における南北一体のまちづくりの早期実現のため、「相模原踏切」については連続立体交差化による踏切除却に先立ち、踏切改良の実施を想定。交通事業者との協議を進めるという。